就労移行支援の加算・減算をすべて1ページに。単位数は報酬告示 第12と令和8年6月施行のサービスコード表(分冊2)で確認した現行の値です12。各加算の詳しい要件は個別記事にリンクしています。
全体像|基本報酬+加算−減算#
就労移行支援の報酬は、①基本報酬(サービス費(Ⅰ):定員5区分×就労定着者の割合7区分。1,210〜364単位)に、②加算を足し、③減算を差し引き、④地域区分別の1単位の単価(就労移行支援は1級地11.18円〜その他10.00円)を乗じて計算します13。基本報酬は就労移行支援の基本報酬と定着率による報酬区分を参照してください。
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加算一覧(告示 第12の2〜16の順)#
| 加算 | 単位数 | 主な要件 |
|---|---|---|
| 視覚・聴覚言語障害者支援体制加算(Ⅰ)(Ⅱ) | 51/41単位・日 | 視覚障害者等(重複障害者は2倍で数える)が利用者の50%以上(Ⅱは30%以上)で、意思疎通に専門性を有する従業者を利用者数÷40(Ⅱは÷50)以上加配し届出 |
| 高次脳機能障害者支援体制加算 | 41単位・日 | 厚生労働大臣が定める基準に該当する利用者が30%以上で、施設基準に適合し届出 |
| 初期加算 | 30単位・日 | 利用開始日から30日以内 |
| 訪問支援特別加算 | 187単位(1時間未満)/280単位(1時間以上)・回 | 連続5日間利用がなかった利用者の居宅を従業者が訪問して相談援助等。月2回限度 |
| 利用者負担上限額管理加算 | 150単位・月 | 利用者負担額合計額の管理を行った場合 |
| 食事提供体制加算 | 30単位・日 | 低所得者等に、調理員・委託等の体制で食事を提供し、献立の確認・摂食量の記録・体重かBMIの記録(3要件)。令和9年3月31日までの時限 |
| 精神障害者退院支援施設加算(Ⅰ)(Ⅱ) | 180/115単位・日 | 精神障害者退院支援施設である就労移行支援事業所が、精神病床におおむね1年以上入院していた精神障害者等に居住の場を提供(施設基準に適合し届出) |
| 福祉専門職員配置等加算(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ) | 15/10/6単位・日 | 常勤の直接処遇職員に占める社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士・作業療法士・公認心理師の割合35%以上(Ⅰ)/25%以上(Ⅱ)、常勤75%以上または3年以上勤続30%以上(Ⅲ) |
| 欠席時対応加算 | 94単位・回 | 予定日に急病等で利用を中止した利用者に連絡調整・相談援助を行い記録。月4回限度 |
| 医療連携体制加算(Ⅰ)〜(Ⅵ) | (Ⅰ)32/(Ⅱ)63/(Ⅲ)125単位・日、(Ⅳ)看護を受けた利用者1人800・2人500・3〜8人400単位、(Ⅴ)500単位(利用者数で按分)、(Ⅵ)100単位 | 医療機関等との連携で看護職員が訪問して看護等。区分は看護時間・医療的ケアの有無で決まる |
| 就労支援関係研修修了加算 | 6単位・日 | 就労支援に1年以上従事した経験があり厚生労働大臣が定める研修を修了した者を就労支援員として配置し届出。就労定着者の割合が零の事業所は算定不可 |
| 移行準備支援体制加算 | 41単位・日(施設外支援利用者の人数に応じて) | 前年度に施設外支援を実施した利用者が定員の50%超で届出。職場実習等(同一企業で1回1月以内等)または求職活動等を実施 |
| 送迎加算(Ⅰ)(Ⅱ) | 21/10単位・片道(同一敷地内は70%) | 届出を行い、居宅等との間の送迎を実施。国・地方公共団体等が設置する事業所を除く |
| 障害福祉サービスの体験利用支援加算(Ⅰ)(Ⅱ) | 500/250単位・日(地域生活支援拠点等の届出で+50) | 指定障害者支援施設等の入所者が地域移行支援の体験的な利用支援を利用する場合の支援(Ⅰは開始5日以内、Ⅱは6〜15日) |
| 通勤訓練加算 | 800単位・日 | 外部の専門職員が、視覚障害のある利用者に盲人安全つえを使用する通勤のための訓練 |
| 在宅時生活支援サービス加算 | 300単位・日 | 居宅での支援を希望し、効果的と市町村が認める利用者に居宅で支援 |
| 社会生活支援特別加算 | 480単位・日 | 施設基準に適合し届出。医療観察法対象者等に特別な支援に対応した計画に基づき地域生活のための相談援助や個別支援。開始から3年以内 |
| 地域連携会議実施加算(Ⅰ)(Ⅱ) | 583/408単位・回 | 就労移行支援計画の作成・変更に当たり、ハローワーク・地域障害者職業センター・障害者就業・生活支援センター等の関係者による会議を開催。(Ⅰ)はサビ管が出席、(Ⅱ)は職業指導員等が出席し会議前後にサビ管と共有。(Ⅰ)(Ⅱ)合わせて1月1回かつ1年4回限度 |
| 緊急時受入加算 | 100単位・日 | 施設基準に適合し届出。障害特性に起因する緊急の事態に、本人・家族等の要請で夜間に支援 |
| 集中的支援加算 | 1,000単位・回 | 強度行動障害の状態悪化時に広域的支援人材が訪問またはオンラインで集中的支援。開始月から3月以内、月4回限度 |
| 福祉・介護職員等処遇改善加算(Ⅰ)イ〜(Ⅳ) | 基本報酬+各加算の合計に対して (Ⅰ)イ11.5%・(Ⅰ)ロ11.9%・(Ⅱ)イ11.3%・(Ⅱ)ロ11.7%・(Ⅲ)9.8%・(Ⅳ)8.1%(1月につき) | 賃金改善・キャリアパス等の基準に適合し届出。令和8年6月改定で区分と率を見直し |
※ 単位数は1日につき(「・回」「・月」と記載したものを除く)。要件は告示の注の要点で、詳細は各記事と留意事項通知で確認してください14。就労移行支援には就労移行支援体制加算はありません(基本報酬が就労定着者の割合で決まるため)1。
減算一覧#
| 減算 | 減算率 | 主な要件 |
|---|---|---|
| 定員超過利用減算 | 所定単位数の70%5 | 過去3か月の平均利用者数が定員の125%超(定員11人以下は定員+3人超)、または1日の利用者数が定員の150%超(51人以上は所定の計算) |
| 人員欠如減算 | 70%(職業指導員・生活支援員は3月以上継続で50%、サビ管は5月以上継続で50%)5 | 基準上必要な員数を満たさない。1割超の不足は翌月から、1割以内は翌々月から |
| 個別支援計画未作成減算 | 70%(未作成が3月以上は50%) | サビ管の指揮の下で計画が作成されていない、または作成に係る一連の業務が適切に行われていない |
| 情報公表未報告減算 | 5%減算(障害者支援施設が行う場合は10%) | 情報公表対象サービス等情報の報告を行っていない |
| 身体拘束廃止未実施減算 | 1%減算(障害者支援施設は3%) | 身体拘束等の適正化のための措置(記録・委員会・指針・研修)を満たさない |
| 虐待防止措置未実施減算 | 1%減算(障害者支援施設は10%) | 虐待防止委員会・指針・研修・担当者の措置を満たさない |
| 業務継続計画未策定減算 | 1%減算 | 感染症・災害のBCPの策定・研修・訓練を満たさない |
| 標準利用期間超過減算 | 所定単位数の95% | 利用開始から1年を超えた利用者の平均利用期間が、標準利用期間(2年)+6か月=30か月(養成施設は42/66か月)を超える場合、利用者全員 |
利用者が就労移行支援以外の障害福祉サービスを受けている間は就労移行支援サービス費を算定しません。新規指定から2年間は就労定着者の割合「3割以上4割未満」の区分とみなして算定します(1年以上2年未満は前年度の実績で計算することも可)1。
計算例#
定員20人以下・就労定着者の割合5割以上(1,210単位)の利用者1人の1日に、福祉専門職員配置等加算(Ⅰ)15単位、就労支援関係研修修了加算6単位、送迎加算(Ⅰ)往復42単位を算定すると、1,210+15+6+42=1,273単位。その他地域(10.00円)で12,730円、1級地(11.18円)で14,232円です13。
よくある質問#
Q. 就労移行支援で算定できる加算は何種類ありますか?#
報酬告示 第12に定められた加算は処遇改善加算を含め23種類(区分を分けると40超)です。上の表が全てです1。
Q. 就労移行支援だけにある加算は?#
就労支援関係研修修了加算、移行準備支援体制加算、通勤訓練加算、精神障害者退院支援施設加算です1。
Q. 令和8年6月改定で就労移行支援の加算は変わりましたか?#
加算の単位数は据え置きで、処遇改善加算の区分と率が見直されました4。
制度上の根拠#
Footnotes#
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報酬告示(平成18年厚生労働省告示第523号)別表介護給付費等単位数表 第12 就労移行支援(1 就労移行支援サービス費 注1〜10、2〜16 各加算) https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8477&dataType=0&pageNo=1 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8
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厚生労働省「介護給付費等単位数サービスコード表(令和8年6月施行版・分冊2)」15 就労移行支援サービスコード表(p.93〜98) https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001696434.pdf ↩
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「こども家庭庁長官及び厚生労働大臣が定める一単位の単価」(平成18年厚生労働省告示第539号)一(自立訓練・就労選択支援・就労移行支援:1級地11.18円〜7級地10.18円・その他10.00円) https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8493&dataType=0 ↩ ↩2
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厚生労働省「令和8年度障害福祉サービス等報酬改定における改定事項について」p.4 https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001698008.pdf / 厚生労働省「令和6年度 費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項」第二 2(3)就労移行支援サービス費 https://www.mhlw.go.jp/content/001494356.pdf / 厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定における主な改定内容」p.29(地域連携会議実施加算:1月1回かつ1年4回) https://www.mhlw.go.jp/content/001216034.pdf ↩ ↩2
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「厚生労働大臣が定める利用者の数の基準、従業者の員数の基準及び営業時間の時間数並びに所定単位数に乗じる割合」(平成18年厚生労働省告示第550号)(就労移行支援の定員超過・人員欠如の割合) https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8503&dataType=0&pageNo=1 ↩ ↩2
