共通

緊急時受入加算(100単位・日)の算定要件|生活介護・自立訓練・就労系の通所事業所が拠点等として夜間に支援した日に算定(短期入所の緊急短期入所受入加算270/500単位とは別)

公開: 2026年7月1日更新: 2026年10月18日
Rakuco(ラクこ)

この記事の内容を実務で回すならRakuco(ラクこ)の資料(無料)

緊急時受入加算(100単位・日)は、生活介護・自立訓練・就労移行支援・就労継続支援A型・B型の通所系サービスの加算です。市町村から地域生活支援拠点等に位置付けられ、関係機関との連携調整を担当する職員を1人以上配置した事業所が、利用者の障害の特性に起因した緊急事態などで、本人や家族の要請に基づき日中の支援に引き続いて夜間に支援した日に算定します12。令和6年度改定で新設されました3。

短期入所の緊急受入れを評価する緊急短期入所受入加算(Ⅰ)270/(Ⅱ)500単位とは別の加算です。本記事は通所系の緊急時受入加算を解説し、短期入所の緊急受入れは緊急短期入所受入加算の記事で扱います。

訂正(2026年10月8日): 本記事は以前、緊急時受入加算を「短期入所の加算で(Ⅰ)270単位=体制整備・(Ⅱ)500単位=受入実績」と説明していましたが、誤りでした。270/500単位は短期入所の緊急短期入所受入加算の単位数で、通所系の緊急時受入加算は100単位の1区分です。告示と留意事項通知に沿って全面的に書き直しました。

全体像#

項目内容
単位数100単位・1日につき
対象サービス生活介護(第6の13の7)、自立訓練(機能訓練)(第10の8の4)、自立訓練(生活訓練)(第11の12の4)、就労移行支援(第12の15の6)、就労継続支援A型(第13の14の4)、就労継続支援B型(第14の16の3)
対象者当該事業所の利用者(施設入所者を除く)
場面利用者の障害の特性に起因して生じた緊急の事態その他の緊急に支援が必要な事態が生じた場合に、本人または家族等からの要請に基づき、夜間に支援を行ったとき
施設基準(届出)運営規程に市町村から地域生活支援拠点等として位置付けられていることを定め、市町村・拠点関係機関との連携調整に従事する者を1人以上配置

124

サービスコードは各サービスとも項目番号「5086」で、生活介護22-5086、自立訓練(機能訓練)41-5086、自立訓練(生活訓練)42-5086、就労移行支援43-5086(養成施設44-5086)、A型45-5086、B型46-5086です5。

Rakuco(ラクこ)

この記事の内容を実務で回すならRakuco(ラクこ)の資料(無料)

算定要件#

告示の要件(6サービス共通)#

別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして届出を行った事業所において、利用者(施設入所者を除く)の障害の特性に起因して生じた緊急の事態その他の緊急に支援が必要な事態が生じた場合に、当該利用者またはその家族等からの要請に基づき、夜間に支援を行ったときに、1日につき所定単位数を加算します1。

施設基準(告示551)#

次の2つをいずれも満たす事業所であることが届出の要件です4。

  1. 運営規程において、当該事業所が市町村により地域生活支援拠点等として位置付けられていることを定めていること
  2. 事業所の従業者のうち、市町村および拠点関係機関との連携および調整に従事する者を1人以上配置していること

留意事項通知の4つの取扱い#

項目内容
ア 拠点等の位置付け市町村により地域生活支援拠点等として位置付けられている事業所であること。位置付けに当たっては、市町村と事業所で事前に協議し、事業所から市町村に拠点等の機能を担う届出等を提出した後、市町村から通知等により確認を受ける。協議会の協議の場で共有するなど積極的に周知する
イ 連携担当者拠点関係機関との連携担当者を1名以上置く。緊急時の連携だけでなく、平時から相談支援事業所等の拠点関係機関との情報連携に努め、行政機関や拠点コーディネーターとの日常的な情報連携や、拠点等に係る会議体・協議会に積極的に参画する
ウ 算定できる場面当該事業所の利用者に係る障害の特性に起因して生じた等の緊急の事態において、日中の支援に引き続き、夜間に支援を実施した場合に限り算定できる。指定短期入所等のサービスを代替するものではない
エ 設備・人員事業所に滞在するために必要な就寝設備を有していること、および夜間の時間帯を通じて1人以上の職員が配置されていること

2

「緊急の事態」の例#

平成30年度のQ&Aでは、類似の要件(地域生活支援拠点等相談強化加算の「障害の特性に起因して生じた緊急の事態その他の緊急に支援が必要な事態が生じた者」)について、単身の障害者で普段は緊急対応を要さない人が、家族や第三者からの権利侵害・虐待等により一時的に緊急短期入所の対応を要した場合や、精神障害による病状悪化のため一時的に緊急短期入所の対応を要した場合などが例示され、利用者や家族の状況を踏まえて市町村が判断するとされています6。

自立訓練(生活訓練)の短期滞在加算との関係#

自立訓練(生活訓練)の事業所が短期滞在加算(第11の5)を算定する場合は、緊急時受入加算は算定できません7。短期滞在加算は宿泊型自立訓練の事業所などが緊急に宿泊を伴う支援を行う加算で、同じ夜間の支援を二重に評価しないための排他です。

緊急短期入所受入加算との違い#

緊急時受入加算緊急短期入所受入加算
サービス生活介護・自立訓練・就労移行・A型・B型(通所系)短期入所
単位数100単位・日(Ⅰ)270単位・日(福祉型)/(Ⅱ)500単位・日(医療型)
場面利用者の障害の特性に起因した緊急事態で、日中の支援に引き続き夜間に支援介護者の急病等で緊急に短期入所を行った場合(利用開始日の前々日〜当日の連絡)
期間夜間に支援を行った日ごと(期間の限度は告示に規定なし)緊急に行った日から7日(やむを得ない事情があれば14日)
施設基準拠点等の位置付け+連携調整担当者の配置なし(届出不要)

128

通所系事業所の夜間の緊急対応は短期入所の代替ではないため、継続的な宿泊が必要な場合は、拠点等の連携担当者を通じて短期入所事業所や相談支援事業所と調整します2。

令和6年度改定での新設#

令和6年度改定で、地域生活支援拠点等に位置付けられ、平時からの連携調整に従事する者を配置する通所系サービス事業所が、障害の特性に起因して生じた緊急事態の際に夜間に支援を行った場合の加算として新設されました(100単位/日)。同時に、拠点等に係る既存の加算(短期入所の地域生活支援拠点等の加算100単位→連携調整者を配置した場合200単位など)について、関係機関との連携調整に従事する者の配置が要件に加えられています3。

計算例#

その他地域(1単位10.00円)の生活介護事業所(拠点等に位置付け済み・連携担当者配置済み)で、単身の利用者が日中の利用後に家庭の事情で帰宅できなくなり、本人の要請で事業所の就寝設備に1泊して職員が夜間を通じて支援した場合129。

項目単位数
緊急時受入加算100単位×1日=100単位(1,000円)

1級地(生活介護の単価11.22円)なら1,122円です9。基本報酬や他の加算とは別に、夜間に支援した日ごとに加算します。

よくある質問#

Q. 短期入所事業所でも緊急時受入加算を算定できますか#

できません。緊急時受入加算は生活介護・自立訓練・就労移行支援・就労継続支援A型・B型の加算です。短期入所の緊急受入れは緊急短期入所受入加算(Ⅰ)270/(Ⅱ)500単位を算定します18。

Q. 拠点等に位置付けられていない事業所でも、緊急に夜間支援をすれば算定できますか#

できません。運営規程に拠点等としての位置付けを定め、連携調整に従事する者を1人以上配置した上で届出を行った事業所に限られます4。位置付けの有無は所在する市町村に確認してください6。

Q. 夜間だけ来所した利用者に算定できますか#

留意事項通知は「日中の支援に引き続き、夜間に支援を実施した場合に限り」算定できるとしています。日中の利用がない夜間のみの支援は対象になりません2。

Q. 施設入所支援の利用者が日中に通う生活介護でも算定できますか#

できません。対象者は「施設入所者を除く」利用者です1。

Q. 職員が一晩中いなければならないのですか#

夜間の時間帯を通じて1人以上の職員が配置されていることが要件です。あわせて、利用者が滞在するための就寝設備が必要です2。

Q. 何日まで算定できますか#

告示に期間の限度は定められていません。ただし、緊急時受入加算は短期入所を代替するものではないとされているため、継続的な宿泊が必要なら短期入所等へつなぎます2。

制度上の根拠#

  • 報酬告示(平成18年厚生労働省告示第523号)第6の13の7(生活介護)、第10の8の4(機能訓練)、第11の12の4(生活訓練)、第12の15の6(就労移行支援)、第13の14の4(A型)、第14の16の3(B型)1
  • 告示551 第六号ル(緊急時受入加算を算定すべき指定生活介護事業所等の施設基準)4
  • 留意事項通知 生活介護サービス費 ㉒緊急時受入加算の取扱い(p.148〜149)2、自立訓練(生活訓練)㉛(p.253、短期滞在加算との排他)7
  • 令和6年度報酬改定の主な改定内容 p.73
  • サービスコード表(令和8年6月施行版)分冊1 p.439、分冊2 p.80・86・98・131・169・2455
  • 平成30年度報酬改定Q&A VOL.1 問13・問146、単価告示9

Footnotes#

  1. 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成18年厚生労働省告示第523号)別表 第6の13の7・第10の8の4・第11の12の4・第12の15の6・第13の14の4・第14の16の3 緊急時受入加算 (https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8477&dataType=0&pageNo=1) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8

  2. 厚生労働省「令和6年度 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について」第二の2(6)生活介護サービス費 ㉒緊急時受入加算の取扱い(p.148〜149) (https://www.mhlw.go.jp/content/001494356.pdf) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10

  3. 厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の主な改定内容」p.7(通所系サービス 緊急時受入加算【新設】100単位/日) (https://www.mhlw.go.jp/content/001216034.pdf) ↩ ↩2 ↩3

  4. 厚生労働省「厚生労働大臣が定める施設基準並びにこども家庭庁長官及び厚生労働大臣が定める施設基準」(平成18年厚生労働省告示第551号)第六号ル (https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8504&dataType=0&pageNo=1) ↩ ↩2 ↩3 ↩4

  5. 厚生労働省「介護給付費等単位数サービスコード表(令和8年6月施行版)」分冊1 生活介護 p.439(22-5086) (https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001696433.pdf)、分冊2 自立訓練(機能訓練)p.80(41-5086)・(生活訓練)p.86(42-5086)・就労移行支援 p.98(43-5086)・養成施設 p.131(44-5086)・A型 p.169(45-5086)・B型 p.245(46-5086) (https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001696434.pdf) ↩ ↩2

  6. 厚生労働省「平成30年度障害福祉サービス等報酬改定に関するQ&A VOL.1」(平成30年3月30日)問13・問14(p.7) (https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kaisei/dl/jimuren_180330-01.pdf) ↩ ↩2 ↩3

  7. 同通知 第二の2(8)自立訓練(生活訓練)サービス費 ㉛緊急時受入加算の取扱い(p.253:短期滞在加算を算定する場合は算定できない) (https://www.mhlw.go.jp/content/001494356.pdf) ↩ ↩2

  8. 同告示 第7の9 緊急短期入所受入加算 (https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8477&dataType=0&pageNo=1) ↩ ↩2

  9. 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準第一条第一項の規定に基づき厚生労働大臣が定める一単位の単価」(平成18年厚生労働省告示第539号) (https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8493&dataType=0&pageNo=1) ↩ ↩2 ↩3

Rakuco(ラクこ)の管理画面 — 実績ダッシュボードとスマホ打刻画面

Rakuco(ラクこ)|就労移行・A型・B型・定着の記録と国保連請求を1つに

支援記録から実績記録票・請求データまで自動作成。累計400事業所・8,000名の記録をお預かりしています。

  • 初期費用0円
  • 4か月無料
  • 無理な営業はしません