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個別支援計画未作成減算のペナルティと作成プロセス|6か月モニタリングの管理

公開: 2026年7月1日更新: 2026年7月1日

個別支援計画未作成減算とは#

個別支援計画未作成減算は、サービス管理責任者(サビ管)が個別支援計画を作成していない利用者がいる場合に適用される減算です1

個別支援計画は、利用者一人ひとりの支援目標・支援内容を定めた障害福祉サービスの質の根幹を成すものです。計画の未作成や見直しの未実施は重大な運営上の不備とみなされ、報酬の大幅な減額につながります。本記事では、減算のルールから計画作成プロセス、モニタリングの管理方法まで詳しく解説します。


減算率#

期間算定方法
適用開始から2か月目まで所定単位数の**70%**で算定(30%減算)
3か月目以降所定単位数の**50%**で算定(50%減算)

この減算は、計画が未作成の利用者のみに適用されます。事業所全体の報酬が減額されるわけではありません1

たとえば、定員20人の事業所で2人分の計画が未作成の場合、減算されるのはその2人分の報酬のみです。ただし、複数の利用者で未作成の状態が続くと、事業所全体の収入への影響は大きくなります。


「未作成」に該当するケース#

以下のいずれかに該当する場合は、個別支援計画が「未作成」として減算の対象となります1

該当ケース具体的な状況
計画の不存在個別支援計画を一度も作成していない
モニタリング未実施計画の見直し(モニタリング)を原則6か月に1回以上実施していない
アセスメント未実施計画作成の前提となるアセスメントを実施していない
説明・同意の欠如利用者・家族への説明を行い、書面で同意を得ていない(署名等がない)

特に注意が必要なのは、計画書が存在していてもモニタリングが期限内に実施されていない場合は「未作成」として扱われる点です。計画の作成だけでなく、定期的な見直しまでが一連のプロセスとして求められています。


個別支援計画の作成プロセス#

個別支援計画は、以下の6つのステップで作成・管理します。いずれのステップも省略すると「未作成」と判断されるリスクがあります1

ステップ1: アセスメント#

利用者の心身の状況、生活歴、希望、課題等を把握します。利用開始時だけでなく、モニタリングの際にも改めてアセスメントを実施します。

  • 利用者本人や家族への聞き取り
  • 関係機関(相談支援事業所、医療機関等)からの情報収集
  • 日常生活や活動場面の観察

ステップ2: 原案作成#

アセスメントの結果をもとに、サビ管が個別支援計画の原案を作成します。

  • 支援目標(長期・短期)の設定
  • 具体的な支援内容・方法の記載
  • 支援の頻度・期間の設定

ステップ3: 支援会議#

作成した原案について、直接支援を担当する職員との支援会議(カンファレンス)を開催します。

  • 支援内容の妥当性を多職種で検討
  • 各職員の役割分担を確認
  • 会議の記録を残すこと

ステップ4: 説明・同意#

利用者本人(および必要に応じて家族)に対して計画の内容を説明し、書面で同意を得ます。

  • 支援目標や支援内容を分かりやすく説明する
  • 利用者(または代理人)の署名・押印を得る
  • 同意が得られない場合は、計画を修正して再度説明する

ステップ5: 交付#

同意を得た計画書を利用者に交付します。事業所側にも控えを保管します。

ステップ6: モニタリング#

計画に基づく支援の実施状況を確認し、必要に応じて計画の見直しを行います。モニタリングは原則6か月に1回以上実施します1


モニタリングの管理#

モニタリング周期#

モニタリングの実施頻度は、原則として以下のとおりです1

区分周期
原則6か月に1回以上
サービス開始直後より短い間隔での実施が望ましい
状況変化があった場合随時実施

モニタリングの期限管理は減算回避の最も重要なポイントです。6か月を超えてモニタリングが未実施の場合は「計画未作成」として減算が適用されます。

モニタリングで確認すべき事項#

  • 支援目標の達成状況
  • 支援内容の適切性
  • 利用者の心身の状況や生活環境の変化
  • 利用者・家族の新たな希望・ニーズ
  • 計画変更の必要性

モニタリングの結果、計画の変更が必要な場合は、ステップ2(原案作成)に戻り、改めて支援会議・説明・同意・交付のプロセスを経る必要があります。


実務上の注意点#

期限管理の仕組みづくり#

  • 一覧表の作成: 全利用者の計画作成日・次回モニタリング期限を一覧化し、毎月確認する
  • アラート設定: モニタリング期限の1か月前にリマインドする仕組みを導入する
  • 担当者の明確化: サビ管がモニタリングの実施責任を持ち、進捗を管理する

書類の整備#

  • 計画書、アセスメントシート、支援会議の記録、説明・同意の記録は5年間保存する
  • 利用者の署名がある同意書は特に重要で、紛失しないよう適切に管理する
  • 実地指導では、計画書だけでなく作成プロセス全体の書類が確認される

サビ管不在時の対応#

  • サビ管が不在の場合でも、計画の作成義務は免除されない
  • サビ管の交代時は、前任者の担当利用者の計画状況を引き継ぐ
  • みなし配置のサビ管も計画作成の義務を負う

よくある質問#

Q. モニタリングが1日遅れた場合も減算になりますか?#

6か月を超えてモニタリングが未実施の場合に減算対象となります。1日の遅延で直ちに減算とはなりませんが、実地指導等で指摘される可能性があるため、期限内の実施を徹底してください1

Q. 計画の内容に不備がある場合も減算になりますか?#

計画の内容の不備は、直ちに「未作成」とはみなされません。ただし、実地指導で改善指導・改善命令の対象となります。アセスメントに基づいた具体的な支援目標の設定や、利用者のニーズに沿った内容であることが求められます1

Q. 利用者が説明への同意を拒否した場合はどうなりますか?#

利用者の同意が得られない場合は、計画の内容を見直したうえで再度説明を行います。それでも同意が得られない場合は、経緯を記録に残したうえで、相談支援専門員や家族と連携して対応することが重要です。同意なき状態が長期化すると減算の対象となる可能性があります。

Q. 複数の利用者で計画が未作成の場合、減算は合算されますか?#

減算は利用者ごとに個別に適用されます。たとえば3人分の計画が未作成の場合、その3人分の報酬がそれぞれ減算されます。事業所全体の報酬が一律に減算されるわけではありませんが、未作成の利用者が増えるほど事業所の収入への影響は大きくなります1

Q. 計画のモニタリング周期はサービスによって異なりますか?#

原則として6か月に1回以上とされていますが、サービスの種類や利用者の状況によってはより頻繁な実施が求められる場合があります。サービス開始直後や利用者の状態に大きな変化があった場合は、随時モニタリングを実施してください1


Footnotes#

  1. 厚生労働省「障害福祉サービス等報酬に関する留意事項通知」(個別支援計画未作成減算の取扱い) 2 3 4 5 6 7 8 9 10