訪問支援特別加算は、生活介護・就労移行支援・就労継続支援A型・B型で、継続して利用している利用者が連続した5日間(開所日数で数える)利用しなかった場合に、事業所の従業者があらかじめ利用者の同意を得て居宅を訪問し、利用に係る相談援助等を行ったときに、1月に2回を限度として算定する加算です。単位数は所要時間1時間未満187単位・1時間以上280単位で、この所要時間は実際にかかった時間ではなく、個別支援計画に位置付けられた標準的な時間で判定します12。
請求で間違いやすいのは、自立訓練(機能訓練・生活訓練)には規定がないこと、「5日間」は利用予定日にかかわらず開所日数で5日間であること、187/280の区分は計画上の標準的な時間で決まること、月2回目は、1回目の算定後または利用後に再び5日間以上連続して利用がなかった場合に限ることです12。
全体像#
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 単位数 | 所要時間1時間未満 187単位/1時間以上 280単位(1回につき) |
| 限度 | 1月につき2回 |
| 対象サービス | 生活介護(第6の6)、就労移行支援(第12の5)、就労継続支援A型(第13の5)、就労継続支援B型(第14の5)。自立訓練(機能訓練・生活訓練)には規定なし |
| 対象者 | 継続して利用する利用者(留意事項通知:概ね3か月以上継続的に利用していた者) |
| 発生要件 | 最後に利用した日から連続した5日間(利用予定日にかかわらず開所日数で5日間)利用がなかった |
| 誰が | 基準上事業所に置くべき従業者のうちいずれかの職種の者 |
| 何を | 個別支援計画等に基づき、あらかじめ利用者の同意を得て、利用者の居宅を訪問し、事業所の利用に係る相談援助等(家族等との連絡調整、引き続き利用するための働きかけ、計画の見直し等)を行う |
| 区分の判定 | 計画等に位置付けられた内容の支援を行うのに要する標準的な時間 |
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算定要件の詳細#
「5日間」の数え方#
告示は「連続した5日間、当該サービスの利用がなかった場合」と定め、留意事項通知は、最後に利用した日から中5日間以上連続して利用がなかった場合で、この「5日間」は利用予定日にかかわらず開所日数で5日間であるとしています12。たとえば週3日利用の契約でも、事業所が開所していた日を数えて5日間連続で利用がなければ対象です。休業日(土日祝等)は数えません。
対象者は「概ね3か月以上継続的に利用していた者」#
留意事項通知は、利用により安定的な日常生活を確保する観点から、概ね3か月以上継続的に当該サービスを利用していた者を対象としています2。利用開始直後の利用者は対象になりません。
訪問して行う支援#
利用者の居宅を訪問して、家族等との連絡調整、引き続き利用するための働きかけ、当該利用者に係る個別支援計画の見直し等の支援を行います。あらかじめ利用者の同意を得ることが要件です12。
所要時間は計画上の標準的な時間#
187単位と280単位の区分は「所要時間」で分かれますが、告示は「計画等に位置付けられた内容の支援を行うのに要する標準的な時間で所定単位数を算定する」と定め、留意事項通知も「実際に要した時間により算定されるのではなく、計画に基づいて行われるべき支援に要する時間に基づき算定される」としています12。訪問の実時間が短くても長くても、計画に位置付けた標準的な時間で区分を判定します。
月2回目の条件#
1月に2回算定する場合は、1回目の加算の算定後または利用後に、再度5日間以上連続して利用がなかった場合にのみ対象になります2。1回の不利用期間に2回訪問しても2回分は算定できません。
対象サービス#
| サービス | 告示の位置 | 単位数 |
|---|---|---|
| 生活介護 | 第6の6 | 187/280 |
| 就労移行支援 | 第12の5 | 187/280 |
| 就労継続支援A型 | 第13の5 | 187/280 |
| 就労継続支援B型 | 第14の5 | 187/280 |
自立訓練(機能訓練・生活訓練)の告示には訪問支援特別加算の規定がありません(初期加算の次は欠席時対応加算)1。
欠席時対応加算との違い#
欠席時対応加算(94単位・月4回)は、利用予定日に急病等で利用を中止した場合に、電話等で状況を確認して利用を促す相談援助を行い記録したときの加算で、直接の面会や自宅への訪問を要しません。訪問支援特別加算は5日間以上の連続した不利用と居宅への訪問が要件で、別の加算です12。
計算例#
就労継続支援B型(その他地域・1単位10.00円)で、利用開始から1年の利用者が体調不良で開所日6日連続で利用しなかったため、同意を得て生活支援員が居宅を訪問し、計画に位置付けた標準的な時間1時間30分の相談援助(家族との連絡調整と通所再開に向けた計画の見直し)を行った場合12。
| 項目 | 計算 |
|---|---|
| 訪問支援特別加算(1時間以上) | 280単位(2,800円) |
| 同じ月に、利用再開後に再び5日間以上連続して利用がなく2回目の訪問をした場合 | さらに280単位(月2回まで) |
よくある質問#
Q. 自立訓練(生活訓練)で算定できますか#
できません。告示第10・第11(自立訓練)に訪問支援特別加算の規定はありません。生活介護と就労系3サービスの加算です1。
Q. 週2日契約の利用者が2週間来ていません。5日間に該当しますか#
「5日間」は利用予定日ではなく開所日数で数えます。事業所が開所していた日が5日以上連続して利用がなければ該当します2。
Q. 訪問が40分で終わりました。187単位ですか#
区分は実際の時間ではなく、個別支援計画に位置付けた標準的な時間で判定します。計画上1時間以上の支援として位置付けていれば280単位です。常態として乖離するなら計画を見直します12。
Q. 利用者本人が不在で家族だけと話しました#
告示は「利用者の居宅を訪問して利用に係る相談援助等を行った場合」と定め、留意事項通知は家族等との連絡調整を支援内容に含めています。本人不在時の取扱いは告示・通知に明文がないため、指定権者に確認してください12。
Q. 利用開始から1か月の利用者が5日間来ません#
留意事項通知は「概ね3か月以上継続的に利用していた者」を対象としています。利用開始直後の不利用は対象になりません2。
Q. 同じ月に2回訪問しました#
2回目は、1回目の算定後または利用後に再び5日間以上連続して利用がなかった場合に限ります。1回の不利用期間中の2回訪問は1回分です2。
制度上の根拠#
- 報酬告示(平成18年厚生労働省告示第523号)第6の6(生活介護)、第12の5(就労移行支援)、第13の5(就労継続支援A型)、第14の5(就労継続支援B型)訪問支援特別加算1
- 留意事項通知(令和6年度)第二の2(6)⑨ 訪問支援特別加算の取扱い(p.128〜129)と各サービスの準用規定2
Footnotes#
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厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成18年厚生労働省告示第523号)別表 第6の6、第12の5、第13の5、第14の5(訪問支援特別加算:1時間未満187単位・1時間以上280単位、連続した5日間、あらかじめ同意、居宅を訪問、1月につき2回、計画等に位置付けられた内容を行うのに要する標準的な時間) (https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8477&dataType=0&pageNo=1) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11 ↩12 ↩13
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厚生労働省「令和6年度 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について」第二の2(6)⑨ 訪問支援特別加算の取扱い(p.128〜129:概ね3か月以上継続的に利用、開所日数で5日間、家族等との連絡調整・働きかけ・計画の見直し、所要時間は実際に要した時間ではなく計画に基づく時間、月2回目の条件)、⑩ 欠席時対応加算の取扱い(直接の面会や自宅への訪問等を要しない) (https://www.mhlw.go.jp/content/001494356.pdf) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11 ↩12 ↩13 ↩14 ↩15 ↩16
