欠席時対応加算は1回94単位、1月につき4回まで算定できる加算です1。利用予定日に急病等で利用を中止した利用者について、事業所の従業者が連絡調整その他の相談援助を行い、利用者の状況と相談援助の内容を記録した場合に算定します1。
算定できるかどうかは、中止の連絡がいつあったかで決まります。留意事項通知は、利用を中止した日の前々日・前日・当日に中止の連絡があった場合に算定できるとしています2。この記事では、就労移行支援・就労継続支援A型・B型を中心に、算定要件と記録に残すべき項目を告示と留意事項通知で整理します。
制度の基本ルール#
単位数と上限#
対象サービス#
報酬告示で欠席時対応加算が定められているのは、次のサービスです1。
| サービス | 相談援助を行う者 |
|---|---|
| 就労移行支援 | 就労移行支援従業者1 |
| 就労継続支援A型 | 就労継続支援A型従業者1 |
| 就労継続支援B型 | 就労継続支援B型従業者(基準該当事業所は、置くべき従業者のいずれかの職種の者)1 |
| 就労選択支援 | 就労選択支援員1 |
| 生活介護 | 生活介護従業者1 |
| 自立訓練(機能訓練) | 置くべき従業者のうちいずれかの職種の者1 |
| 自立訓練(生活訓練) | 置くべき従業者のうちいずれかの職種の者(宿泊型自立訓練は対象外)1 |
単位数(94単位)・上限(月4回)・算定の構造はいずれも同じです1。就労移行支援・A型・B型の留意事項は、生活介護の取扱い(留意事項通知 2の⑹の⑩)を準用しています2。
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算定要件#
告示と留意事項通知の要件を分解すると、次の4つです。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| ① 利用予定日の中止 | あらかじめ利用を予定していた日に、急病等によりその利用を中止したこと1 |
| ② 連絡のタイミング | 利用を中止した日の前々日、前日又は当日に中止の連絡があったこと2 |
| ③ 相談援助 | 従業者が、利用者又はその家族等との連絡調整その他の相談援助を行うこと1 |
| ④ 記録 | 当該利用者の状況、相談援助の内容等を記録すること1 |
② 連絡のタイミング#
留意事項通知は「急病等によりその利用を中止した日の前々日、前日又は当日に中止の連絡があった場合について算定可能とする」としています2。たとえば、3日前に休みの連絡があった日は、この取扱いの対象外です2。
③ 相談援助の中身#
通知は「利用者又はその家族等との連絡調整その他の相談支援を行う」について、次のように説明しています2。
電話等により当該利用者の状況を確認し、引き続き当該指定生活介護等の利用を促すなどの相談援助を行うとともに、当該相談援助の内容を記録することであり、直接の面会や自宅への訪問等を要しない。
つまり、電話等で状況を確認し、利用を促すなどの相談援助を行えばよく、面会や訪問は必要ありません2。相談援助の相手は、利用者本人に限らず「その家族等」も含まれます1。
記録に残す項目#
告示が求めている2項目#
告示が記録を求めているのは、利用者の状況と相談援助の内容です(「等」が付いているので、この2つに限られるわけではありません)1。告示・留意事項通知には、記録の様式や項目の一覧は定められていません12。指定権者(自治体)が様式や記録方法を示している場合は、そちらに従ってください。
要件を示すために残しておきたい項目#
告示上の記録項目ではありませんが、算定要件を満たしていることを後から示すには、次の項目も残しておくと確実です。
| 項目 | 残す理由 |
|---|---|
| 中止の連絡を受けた日 | 算定できるのは前々日・前日・当日に連絡があった場合のため2 |
| 連絡してきた人・相談援助の相手(本人・家族等) | 相談援助の相手は「利用者又はその家族等」とされているため1 |
| 対応した職員 | 相談援助を行うのは各サービスの従業者とされているため1 |
記載例(当サイト作成)#
以下は当サイトが作成した記載例です。告示・通知に定められた様式ではありません。
- 【欠席時対応】10/6(火)利用予定日
- 中止の連絡:10/6 8:45 母より電話
- 利用者の状況:昨夜から発熱38.0℃。本日は自宅で休養、午後に受診予定。
- 相談援助の内容:体調と受診予定を確認。回復後の通所再開について本人・母と相談し、10/8の利用予定を確認した。
- 対応職員:生活支援員 ○○
実績記録票の書き方#
請求に使うサービス提供実績記録票では、欠席時対応加算を算定する日の「サービス提供の状況」欄に**「欠席」**と記載します(就労移行支援・就労継続支援・就労選択支援などの各記録票で同じ)3。
実務チェックリスト#
- 中止の連絡が、利用予定日の前々日・前日・当日にあったか
- 欠席の理由が急病等によるものか
- 従業者が、本人又は家族等と電話等で連絡調整その他の相談援助を行ったか(面会・訪問は不要)
- 利用者の状況と相談援助の内容を記録したか
- 中止の連絡を受けた日・相手・対応職員を残しているか
- 利用者ごとに1月4回の上限を超えていないか
- 実績記録票のサービス提供の状況欄に**「欠席」**と記載したか
よくある質問#
Q. 電話だけで算定できますか?#
できます。留意事項通知は、電話等により利用者の状況を確認し、利用を促すなどの相談援助を行うことを想定しており、直接の面会や自宅への訪問等を要しないとしています2。
Q. 家族からの連絡でも算定できますか?#
告示は相談援助の相手を「利用者又はその家族等」としています1。家族等との連絡調整その他の相談援助を行い、利用者の状況と相談援助の内容を記録すれば、要件の文言を満たします12。
Q. 1週間前に休みの連絡があった日も算定できますか?#
留意事項通知が算定可能としているのは、利用を中止した日の前々日、前日又は当日に中止の連絡があった場合です2。それより前に連絡があった日は、この取扱いの対象外です。
Q. 月に5回欠席した場合はどうなりますか?#
欠席時対応加算は1月につき4回が限度です1。5回目以降は算定できません。
Q. 記録の様式は決まっていますか?#
国の告示・通知では、様式は定められていません12。告示が記録を求めているのは「当該利用者の状況、相談援助の内容等」です1。指定権者が独自の様式を示している場合は、それに従ってください。
制度上の根拠#
- 報酬告示(平成18年厚生労働省告示第523号):各サービスの欠席時対応加算(94単位、1月4回限度、入所者の除外、相談援助を行う者、記録すべき内容)1
- 留意事項通知 2の⑹の⑩「欠席時対応加算の取扱いについて」:前々日・前日・当日の連絡、相談援助の内容(就労移行支援・A型・B型は準用)2
- 事務処理要領:各サービス提供実績記録票の記載方法3
Footnotes#
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厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成18年厚生労働省告示第523号)生活介護・自立訓練・就労選択支援・就労移行支援・就労継続支援A型・B型の欠席時対応加算 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8477&dataType=0&pageNo=1 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11 ↩12 ↩13 ↩14 ↩15 ↩16 ↩17 ↩18 ↩19 ↩20 ↩21 ↩22 ↩23 ↩24 ↩25 ↩26 ↩27 ↩28
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厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について」新旧対照表 p.129(生活介護 2の⑹の⑩)、p.268(就労移行支援)、p.282(就労継続支援A型)、p.297(就労継続支援B型) https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001472120.pdf ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11 ↩12 ↩13 ↩14
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厚生労働省「介護給付費等に係る支給決定事務等について」(事務処理要領・令和8年7月版)p.231(就労選択支援)、p.232(就労移行支援)、p.233〜234(就労継続支援) https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001721666.pdf ↩ ↩2
