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令和9年度改定 検討チーム第66回|施設入所支援・生活介護・短期入所・療養介護の論点等

公開: 2026年10月23日更新: 2026年10月23日

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第66回検討チームで施設入所支援・生活介護・短期入所・療養介護の「論点等」が示された#

この記事の要点(2026年10月23日時点)

  • 令和8年10月22日の第66回障害福祉報酬改定検討チームで、事務局資料「施設入所支援、生活介護、短期入所、療養介護に係る報酬・基準について≪論点等≫」が示されました12
  • 生活介護では、基本報酬の利用定員区分について「91人以上の新たな区分を設けるなど」の案、特別支援学校等の卒業後を見据えた延長支援加算の評価の拡充などが示されました34
  • 施設入所支援では、居室の形態に応じた評価、地域移行等意向確認未実施減算の強化、中山間・人口減少地域での基準緩和などが取り上げられました567
  • 療養介護では、中山間・人口減少地域に限った定員下限の緩和が検討案として示されています8
  • いずれも検討案であり、報酬・基準がどう変わるかは決まっていません。強度行動障害の状態にある者等に対する支援等は「次回以降の議題とする」とされています1

厚生労働省・こども家庭庁の障害福祉報酬改定検討チームは、令和8年10月22日の第66回会合で「令和9年度障害福祉報酬改定に向けて(施設入所支援、生活介護、短期入所、療養介護)」を議題とし、事務局資料「施設入所支援、生活介護、短期入所、療養介護に係る報酬・基準について≪論点等≫」を示しました12。第63回(訪問系)、第64回(就労系)、第65回(障害児支援)に続く、サービス別の検討です。

資料は論点ごとに「現状・課題」「論点」「検討の方向性」の3段で構成されています1。本記事は、資料に記載された事実を論点ごとに整理するものです。改定結果の予測は行いません。

⚠️ 「検討の方向性」は決定事項ではありません

「検討の方向性」は、事務局が「〜してはどうか」という形で検討チームに示した検討案です。検討チームでの議論を経て変わりうるものであり、現時点で報酬・基準がこのとおりになると決まったものではありません。

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① 示された論点の全体像#

資料が示した論点は次の4サービス・12論点です1。資料の最後には「医療的ケアに係る報酬・基準について(再掲)」として、障害児支援と今回の各サービスで示された医療的ケア関係の検討の方向性がまとめて再掲されています9。

サービス論点
施設入所支援論点1 居室の形態に応じた評価/論点2 日中活動の場と住まいの場の分離の取組の評価/論点3 高齢の障害者への対応、看取りや終末期への対応/論点4 地域移行等意向確認未実施減算の見直し/論点5 障害者支援施設のサテライト的な施設の創設/論点6 中山間・人口減少地域における基準の在り方
生活介護論点1 基本報酬に係る利用定員の区分の見直し/論点2 医療的ケア者への支援の強化/論点3 障害児施策からの円滑な移行
短期入所論点1 医療的ケア児者への支援の強化
療養介護論点1 日中活動への評価/論点2 中山間・人口減少地域における定員基準の見直し

② 施設入所支援(論点1〜6)#

居室の形態と日中活動(論点1・2)#

論点1では、居室の個室・ユニット化は支援の質の向上が図られる一方、多床室と比べて管理及び支援など業務量が増加することに鑑み、「まずは、居室の形態の違いに応じた報酬上の評価の設定について検討してはどうか」とされました5。

論点2では、障害者支援施設の敷地外にある日中活動サービス事業所を利用する場合の評価(加算)を検討する案です。具体的には、障害者支援施設が、入所者が通う日中活動サービス事業所に対して入所者の障害特性や状態像などの情報共有等を行うことを評価してはどうか、とされています10。

高齢の障害者・看取り(論点3)#

まずは高齢の障害者に対するケアの在り方や職員のスキル・人員体制等を整理した上で、「障害福祉における看取り等も含めた高齢の障害者へのサービス提供の在り方やその評価について、引き続き検討することとしてはどうか」とされました11。

地域移行等意向確認未実施減算・サテライト(論点4・5)#

論点4は、地域移行等意向確認について「令和8年度から義務化されたことも踏まえ、減算設定の強化を検討してはどうか」とする案です6。

論点5のサテライト的な施設の創設は、構造改革特区での活用が低調であったことも踏まえ、定義やメリット・デメリット、類似サービスとの役割の違いなどの整理を進め、「引き続きの検討課題としてはどうか」とされました12。一方で、障害者支援施設の利用者が「共同生活援助」のサービスを体験的に利用した場合に、施設の職員が連絡調整や定期的な訪問による状況把握・相談援助を行うことを評価する案も示されています12。

中山間・人口減少地域(論点6)#

「介護老人福祉施設など既存施設の空きスペースを活用するなど、効率的かつ地域の実情に即した障害者支援施設のサービス提供体制の維持・確保を図るため、特定地域サービスの制度等を活用し、当該地域における一定の基準緩和を検討してはどうか」とされました7。

特定地域(中山間・人口減少地域)の指定基準の考え方(案)は、令和8年10月20日の社会保障審議会障害者部会(第160回)で別途示されています。詳しくは令和9年度障害福祉報酬改定|検討スケジュールと論点で整理しています。

③ 生活介護(論点1〜3)#

利用定員区分の見直し(論点1)#

利用者の意思決定支援の推進や生活単位の小規模化等の推進等に対応しつつ、事業規模等に応じた評価を行う観点から、「報酬設定上、91人以上の新たな区分を設けるなど、事業規模等に応じた評価の強化を検討してはどうか」とされました3。

医療的ケア者への支援(論点2)#

次の2つの案が示されています13。

  • 必要な看護職員の確保のため、「常勤看護職員等配置加算について見直しを検討してはどうか」
  • 医療的ケア者は体調不良や受診、入院等により欠席が生じやすく、欠席時や利用再開時に通常より多くの準備や調整が必要との意見を踏まえ、「医療的ケア者等が欠席した場合の欠席時対応加算について拡充を検討してはどうか」

障害児施策からの円滑な移行(論点3)#

資料は現状・課題として、卒業後に利用する生活介護ではサービス提供時間や活動内容が異なるため、特に就労している家族等から夕方以降の居場所や預かり等について課題が示されていることを挙げています4。検討の方向性は次の3点です4。

  • 特別支援学校等の卒業後における夕方以降の預かりや居場所のニーズを踏まえ、延長支援加算の評価の拡充を検討。強度行動障害の状態にある者や医療的ケア者等の重度障害者の場合の評価の拡充も検討
  • 生活介護と日中一時支援事業所等を利用する際に連携して支援を行う場合について、新たな評価を設ける
  • 「生活介護事業所における生涯学習の実施について努力義務として位置付けてはどうか」

同じ時期の移行については、第65回で障害児通所支援側の論点(関係機関連携加算の評価対象を障害福祉サービス等への移行まで拡大する案)も示されています。詳しくは令和9年度改定 検討チーム第65回|障害児支援の論点等をご覧ください。

④ 短期入所・療養介護#

短期入所:医療的ケア児者への支援(論点1)#

検討の方向性は次の3点です14。

  • 医療型短期入所の供給体制を強化する観点から、評価について検討
  • 医療的ケア児者は体調不良で利用を取りやめることもあり、その場合でも受入の体制のための経費を要していることから、「他の通所サービスと同様、欠席時の対応について加算による評価を検討してはどうか」
  • 介護老人保健施設や介護医療院での実施事業所の増加のため、手続きについて更なる簡素化等の方策を検討

療養介護:日中活動と中山間地域の定員(論点1・2)#

論点1では、日中活動の企画・実施を担う職員を配置し、利用者に個別に日中活動のプログラムを作成している場合の新たな評価(加算)を検討する案が示されました15。

論点2について、資料は、特に利用者数が少ない地域では「現行の定員要件(20人)を満たした事業所の整備が困難との意見がある」一方、全国一律の定員下限の緩和は専門性や支援の質の確保等の観点から慎重な検討が必要ではないかとの意見もあると記載しています16。そのうえで、「中山間・人口減少地域に限り、療養介護の定員下限を緩和することについて検討してはどうか」とされました8。

⑤ 事業所として押さえておくこと#

第66回で示されたのは事務局の検討案であり、報酬・基準は現時点で何も変わっていません。資料から確認できる事実は次のとおりです。

  • 施設入所支援・生活介護・短期入所・療養介護について4サービス・12論点が示された1
  • 生活介護の利用定員区分、延長支援加算、欠席時対応加算など、基本報酬・加算の枠組みに関わる論点が含まれている3134
  • 施設入所支援の地域移行等意向確認未実施減算は「減算設定の強化」が検討案として示された6
  • 強度行動障害の状態にある者等に対する支援等は、次回以降の議題とされている1

現行の報酬は生活介護の基本報酬・施設入所支援の基本報酬・短期入所の基本報酬・療養介護の基本報酬で整理しています。改定検討の全体の流れは令和9年度障害福祉報酬改定|検討スケジュールと論点をご覧ください。

続報については本記事を随時更新するとともに、厚生労働省「障害福祉報酬改定検討チーム」のページで一次情報をご確認ください。

よくある質問#

Q. 第66回の内容で、令和9年度から生活介護や施設入所支援の報酬が変わることは決まったのですか?#

決まっていません。第66回で示されたのは、事務局が「〜してはどうか」の形で示した「検討の方向性」です。今後の検討チームでの議論を経て変わりうるものです1。

Q. 生活介護の利用定員区分はどうなるのですか?#

現時点では変わっていません。第66回の資料では、事業規模等に応じた評価を行う観点から「91人以上の新たな区分を設けるなど」の評価の強化を検討する案が示された段階です3。

Q. 強度行動障害のある人への支援は議論されなかったのですか?#

第66回の資料では、強度行動障害の状態にある者等に対する支援等は「次回以降の議題とする」と記載されています1。

Footnotes#

  1. 厚生労働省・こども家庭庁「施設入所支援、生活介護、短期入所、療養介護に係る報酬・基準について≪論点等≫」(第66回障害福祉報酬改定検討チーム 資料、令和8年10月22日)p.2(目次)、p.3, 39, 79, 104(各サービスの論点一覧) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9

  2. 厚生労働省「第66回『障害福祉報酬改定検討チーム』資料」(令和8年10月22日開催、議事次第) ↩ ↩2

  3. 厚生労働省・こども家庭庁「施設入所支援、生活介護、短期入所、療養介護に係る報酬・基準について≪論点等≫」 p.45(生活介護 論点1 検討の方向性) ↩ ↩2 ↩3 ↩4

  4. 厚生労働省・こども家庭庁「施設入所支援、生活介護、短期入所、療養介護に係る報酬・基準について≪論点等≫」 p.64(生活介護 論点3 現状・課題・検討の方向性) ↩ ↩2 ↩3 ↩4

  5. 厚生労働省・こども家庭庁「施設入所支援、生活介護、短期入所、療養介護に係る報酬・基準について≪論点等≫」 p.9(施設入所支援 論点1 検討の方向性) ↩ ↩2

  6. 厚生労働省・こども家庭庁「施設入所支援、生活介護、短期入所、療養介護に係る報酬・基準について≪論点等≫」 p.24(施設入所支援 論点4 検討の方向性) ↩ ↩2 ↩3

  7. 厚生労働省・こども家庭庁「施設入所支援、生活介護、短期入所、療養介護に係る報酬・基準について≪論点等≫」 p.31(施設入所支援 論点6 検討の方向性) ↩ ↩2

  8. 厚生労働省・こども家庭庁「施設入所支援、生活介護、短期入所、療養介護に係る報酬・基準について≪論点等≫」 p.112(療養介護 論点2 検討の方向性) ↩ ↩2

  9. 厚生労働省・こども家庭庁「施設入所支援、生活介護、短期入所、療養介護に係る報酬・基準について≪論点等≫」 p.119〜120(医療的ケアに係る報酬・基準について(再掲)) ↩

  10. 厚生労働省・こども家庭庁「施設入所支援、生活介護、短期入所、療養介護に係る報酬・基準について≪論点等≫」 p.16(施設入所支援 論点2 検討の方向性) ↩

  11. 厚生労働省・こども家庭庁「施設入所支援、生活介護、短期入所、療養介護に係る報酬・基準について≪論点等≫」 p.19(施設入所支援 論点3 検討の方向性) ↩

  12. 厚生労働省・こども家庭庁「施設入所支援、生活介護、短期入所、療養介護に係る報酬・基準について≪論点等≫」 p.28(施設入所支援 論点5 検討の方向性) ↩ ↩2

  13. 厚生労働省・こども家庭庁「施設入所支援、生活介護、短期入所、療養介護に係る報酬・基準について≪論点等≫」 p.48(生活介護 論点2 検討の方向性) ↩ ↩2

  14. 厚生労働省・こども家庭庁「施設入所支援、生活介護、短期入所、療養介護に係る報酬・基準について≪論点等≫」 p.89(短期入所 論点1 検討の方向性) ↩

  15. 厚生労働省・こども家庭庁「施設入所支援、生活介護、短期入所、療養介護に係る報酬・基準について≪論点等≫」 p.110(療養介護 論点1 検討の方向性) ↩

  16. 厚生労働省・こども家庭庁「施設入所支援、生活介護、短期入所、療養介護に係る報酬・基準について≪論点等≫」 p.112(療養介護 論点2 現状・課題) ↩

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