放課後等デイサービス児童発達支援

児童発達支援・放課後等デイサービスの個別支援計画の記載事項|5領域との関連性・インクルージョンと作成手順【基準第27条】

公開: 2026年10月19日更新: 2026年10月19日

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児童発達支援計画・放課後等デイサービス計画(いわゆる個別支援計画)に何を書かなければならないかは、児童福祉法に基づく指定通所支援の基準(平成24年厚生労働省令第15号)第27条第4項が定めています。令和6年度の改定で、5領域との関連性とインクルージョンの観点を踏まえた支援の具体的内容を書くことが求められるようになりました12。本記事では、記載事項を条文どおりに整理し、作成から見直しまでの手順と、サービスごとの違いをまとめます。

結論:計画の原案に書く事項(第27条第4項)#

児童発達支援管理責任者は、アセスメントと支援内容の検討の結果に基づき、次の事項を記載した計画の原案を作成しなければなりません1。

#記載事項
1通所給付決定保護者及び障害児の生活に対する意向
2障害児に対する総合的な支援目標及びその達成時期
3生活全般の質を向上させるための課題
4第26条第4項に規定する領域との関連性及びインクルージョンの観点を踏まえた指定児童発達支援の具体的内容
5指定児童発達支援を提供する上での留意事項
6その他必要な事項

あわせて、障害児の家族に対する援助と、事業所が提供する支援以外の保健医療サービス・福祉サービスとの連携も、計画の原案に位置付けるよう努めなければなりません1。

放課後等デイサービスは、第71条でこの規定を準用しているので、放課後等デイサービス計画にも同じ事項を記載します1。

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「領域との関連性」とは:5領域#

第26条第4項は、障害児の適性・障害の特性などを踏まえた支援の確保と、支援の質の評価・改善の観点から、心身の健康等に関する領域を含む総合的な支援を行わなければならないと定めています1。

5つの領域の名称は条文には列挙されていません。令和6年度報酬改定の説明資料では、児童発達支援・放課後等デイサービスについて、5領域を全て含めた総合的な支援を提供することを基本とし、支援内容について、事業所の個別支援計画等において5領域とのつながりを明確化した上で提供することを運営基準で求めることとされました23。

5領域
健康・生活
運動・感覚
認知・行動
言語・コミュニケーション
人間関係・社会性

計画では、支援の具体的内容がどの領域とつながっているかが分かるように書くことになります。様式は指定権者が示すものを確認してください。

あわせて、児童発達支援・放課後等デイサービスの事業所は、5領域との関連性を明確にした事業所全体の支援の実施計画(支援プログラム)を策定し、インターネット等で公表しなければなりません(第26条の2)1。令和6年度改定では、支援プログラムの作成・公表の未実施減算も設けられました2(適用の時期・経過措置は指定権者に確認してください)。

「インクルージョンの観点」とは#

第26条の3は、障害児が支援を利用することで地域の保育・教育等の支援を受けられるようにし、障害の有無にかかわらず全ての児童が共に成長できるよう、**障害児の地域社会への参加及び包摂(インクルージョン)**の推進に努めなければならないと定めています1。

計画には、この観点を踏まえた支援の具体的内容を書きます。条文の趣旨(地域の保育・教育等の支援を受けられるようにすること)からは、児童が通う保育・教育の場との連携などが考えられます。

作成から見直しまでの手順(第27条)#

段階基準が求めること
担当管理者は、児童発達支援管理責任者に計画の作成に関する業務を担当させる(第1項)
アセスメント障害児の有する能力、置かれている環境、日常生活全般の状況等の評価を通じて、保護者及び障害児の希望する生活並びに課題等を把握する。障害児の年齢・発達の程度に応じて、その意見が尊重され、最善の利益が優先して考慮されるよう、適切な支援内容を検討する(第2項)
面接アセスメントでは保護者及び障害児に面接し、面接の趣旨を十分に説明して理解を得る(第3項)
原案の作成上の記載事項を書いた原案を作成する(第4項)
会議障害児の意見が尊重され、最善の利益が優先して考慮される体制を確保した上で、支援の担当者等による会議を開き、原案について意見を求める。テレビ電話装置等の活用も可(第5項)
説明・同意保護者及び障害児に説明し、文書により同意を得る(第6項)
交付作成した計画を、保護者と、障害児相談支援を提供する者に交付する(第7項)
モニタリング実施状況の把握(継続的なアセスメントを含む)を行い、少なくとも6月に1回以上計画を見直し、必要に応じて変更する(第8項)
モニタリングの方法保護者との連絡を継続的に行い、特段の事情のない限り、定期的に保護者及び障害児に面接し、結果を定期的に記録する(第9項)

計画を変更するときも、アセスメントから交付までの手順(第2項〜第7項)を同じように行います(第10項)1。

サービスごとの違い#

サービス計画の名称第27条第4項の「具体的内容」
児童発達支援児童発達支援計画領域との関連性及びインクルージョンの観点を踏まえる1
放課後等デイサービス放課後等デイサービス計画同上(第71条で準用)1
居宅訪問型児童発達支援居宅訪問型児童発達支援計画領域との関連性を踏まえる(インクルージョンの観点は読み替えで除かれる)1
保育所等訪問支援保育所等訪問支援計画インクルージョンの観点を踏まえる(領域との関連性は読み替えで除かれる)。会議には訪問先施設の担当者等も含む1

記載漏れを防ぐチェックリスト#

  • 保護者と障害児、それぞれの生活に対する意向を書いているか
  • 総合的な支援目標と、その達成時期を書いているか
  • 生活全般の質を向上させるための課題を書いているか
  • 支援の具体的内容が、5領域のどれとつながるか分かるようになっているか(児童発達支援・放課後等デイサービス・居宅訪問型)
  • インクルージョンの観点を踏まえた支援を書いているか(児童発達支援・放課後等デイサービス・保育所等訪問支援)
  • 支援を提供する上での留意事項を書いているか
  • 家族への援助、他の保健医療・福祉サービスとの連携を位置付けているか(努力義務)
  • アセスメントで保護者と障害児に面接し、会議・文書による同意・交付を行ったか
  • 6か月以内に見直しの予定を入れているか

よくある質問#

Q. 5領域の全てを毎回の計画に書かなければなりませんか?#

基準は、心身の健康等に関する領域を含む総合的な支援を行うことと、計画の支援の具体的内容に領域との関連性を踏まえることを求めています1。令和6年度改定の説明では、5領域を全て含めた総合的な支援を提供することを基本とし、個別支援計画等で5領域とのつながりを明確化することとされています23。様式や書き方の細部は指定権者の示す様式等も確認してください。

Q. 放課後等デイサービスでも同じですか?#

同じです。放課後等デイサービスは第27条を準用しており、記載事項も同じです1。

Q. 計画の見直しの頻度は?#

少なくとも6月に1回以上です1。

Q. 計画を作っていないとどうなりますか?#

計画が作成されていない場合等の減算があります。障害福祉サービス側の減算の仕組みは「個別支援計画未作成減算」で解説しています。障害児通所支援の減算の率・期間は、こども家庭庁の報酬告示・留意事項通知で確認してください。

関連記事#

Footnotes#

  1. 「児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準」(平成24年厚生労働省令第15号)第26条(指定児童発達支援の取扱方針・第4項 領域)、第26条の2(支援プログラム)、第26条の3(インクルージョン)、第27条(児童発達支援計画の作成等)、第71条(放課後等デイサービスへの準用)ほか (https://laws.e-gov.go.jp/law/424M60000100015) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11 ↩12 ↩13 ↩14 ↩15

  2. 厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定における主な改定内容」(児童発達支援・放課後等デイサービス:5領域を含めた総合的な支援・支援プログラムの作成・公表と未実施減算) (https://www.mhlw.go.jp/content/001216034.pdf) ↩ ↩2 ↩3 ↩4

  3. 厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」(総合的な支援の推進:5領域とのつながりの明確化) (https://www.mhlw.go.jp/content/001216035.pdf) ↩ ↩2

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