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障害福祉の指定申請が電子化へ|国の新システムは令和10年3月、都道府県ごとに順次利用開始

公開: 2026年9月23日更新: 2026年9月23日

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結論:電子申請は令和10年3月から、都道府県ごとに順番に使えるようになる#

厚生労働省は、障害福祉サービス事業者が自治体に行う指定申請・届出を電子的に行える国の共通システム(事業者・自治体間の障害福祉関係手続に関するシステム)を整備しています1

令和8年3月24日の自治体向け説明会で示された計画では、事業所が使う機能は次の2段階で始まります2

  • 令和10年3月:業務管理体制の届出を、事業者が電子で出せるようになる
  • 令和10年3月以降、順次:指定申請・変更届などを電子で出せるようになる。ただし、使えるのは事業所の指定権者(都道府県・指定都市・中核市など)が新システムに移行してからで、移行は都道府県単位で令和12年度にかけて段階的に進む

つまり、同じ時期でも、事業所の所在地によって電子申請が使えるかどうかが分かれます。


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新システムの3つの機能#

新システムは、次の3つの機能を持つ1つのシステムとして作られます2

機能内容
①電子申請届出機能指定申請・届出を電子で提出する
②事業所台帳管理機能各指定権者がばらばらに持っている事業所台帳を、全国共通で管理する
③業務管理体制データ管理機能業務管理体制の届出データを管理する

対象となる手続には、指定の申請・届出のほか、**報酬請求に関連する申請・届出(加算の届出を含む)**も含まれます1

事業所から見て変わること#

説明会資料によると、電子申請届出機能には次の仕組みが入る予定です2

  • 様式の一部の項目をWebフォームで入力する
  • 法人情報・代表者情報・事業所情報・管理者情報などは、事業所台帳のデータから過去の内容があらかじめ表示され、必要な項目だけを入力・修正して提出する
  • ある指定権者に出した申請・届出のデータ(様式・付表・添付書類)を、別の指定権者への申請・届出に再利用できる

国の共通化推進方針は、指定申請と業務管理体制の届出は記載内容に共通の項目が多いのに、これまでは別々に書類を作って出す必要があったと指摘し、手続の共通化で事業者の利便性が上がるとしています1


スケジュール#

全体の流れ#

時期出来事
令和8年7月フェーズ1の構築開始
令和9年6月フェーズ1リリース(業務管理体制データ管理機能+付随する電子届出機能)。自治体が新システムの利用を開始
令和10年3月事業者による業務管理体制届出の電子提出を開始
令和10年3月フェーズ2リリース(事業所台帳管理機能+付随する電子申請届出機能)
令和10年3月以降指定権者が都道府県単位で順次移行。移行した指定権者の管内の事業所から、電子による指定申請等を利用開始

出典:自治体向け説明会資料(令和8年3月24日)2

フェーズ1のリリースから令和10年3月までの間は、事業者の業務管理体制届出は従来どおりの方法で提出し、自治体が新システムに入力します2

指定権者の移行は4つのグループに分かれる#

フェーズ2の移行は、原則として都道府県単位で一斉に行い、次のグループに分けて段階的に進めます2

グループ移行年度
第1グループ(先行実施自治体)令和9年度
第2グループ令和10年度
第3グループ令和11年度
第4グループ令和12年度

令和7年11月の意見照会で指定権者141に移行の希望時期を聞いた結果(令和8年3月時点)は、**約半数が「未定」**でした2。自分の事業所の指定権者がどのグループになるかは、現時点では分からない場合が多いということです。

スケジュールはこれまでにも変わっている#

令和7年10月の要件定義の検討会では、フェーズ1を令和9年1月(スケジュール図では3月)、フェーズ2を令和10年1月にリリースする案が示され、フェーズ1のリリースと同時に事業者の業務管理体制届出の電子化も始める想定でした3。令和8年3月の説明会では、フェーズ1が令和9年6月、フェーズ2が令和10年3月のリリースとなり、事業者の業務管理体制届出の電子提出は令和10年3月からに変わっています2

2段階に分けた理由の一つは、令和9年度の報酬改定で加算届出の様式が大きく変わる可能性があるためです。報酬改定の後に事業所台帳管理機能の開発に着手することで、制度変更による手戻りを避けるとされています3


対象になる自治体・ならない自治体#

事業所台帳管理機能と電子申請届出機能の対象は、現行の事業所台帳システムの利用範囲と同じです。都道府県・指定都市・中核市のほか、都道府県から指定権限を委譲されている一般市町村が含まれます2

一方、特定相談支援・障害児相談支援の事業所の指定権限だけを持つ一般市町村は、初期リリースでは対象外です。これらの市町村への指定申請等は、従来の方法で市町村に提出し、都道府県が新システムに代理で入力します2


費用と問い合わせ先#

新システムは、国が仕様を作って原則ガバメントクラウドに構築し、自治体は利用料を払って使う方式です1。フェーズ2の機能を使う自治体は利用料を負担する予定で、金額は今後示されます2。事業者の費用負担については、説明会資料では触れられていません2

事業所からの問い合わせは、制度や申請内容については指定権者、システムについてはヘルプデスク(Webフォーム又はメール)が受け付ける体制になる予定です2


それまでの間にできること#

電子申請システムが使えるようになるまでも、国は自治体に対し、更新申請と変更届は原則として電子メール等で提出できるようにすること、加算の届出など指定申請以外の手続も電子メール等による提出を原則とすることを求めています4

また、令和8年4月1日から、指定申請書・変更届出書・付表は国が定めた様式で提出するものになっています5。説明会資料も、新システムの背景として、指定申請と報酬請求の手続に国の標準様式・標準添付書類を用いるための法令上の措置を挙げています2。詳しくは指定申請書式の全国統一(令和8年4月施行)をご覧ください。


よくある質問#

Q. 令和10年3月になれば、どの事業所でも指定申請を電子で出せますか?#

出せません。電子による指定申請等は、フェーズ2(令和10年3月リリース)以降に新システムへ移行した指定権者の管内の事業所から順次使えるようになります2。移行は都道府県単位で、令和12年度までの4グループに分かれます2

Q. 業務管理体制の届出はいつから電子で出せますか?#

事業者による業務管理体制届出の電子提出は、令和10年3月に始まる予定です2。こちらは全国の監督権者(自治体)が対象で、指定権者の移行を待つ必要はありません2

Q. 加算の届出(体制届)も新システムで出せるようになりますか?#

新システムの対象業務には、報酬請求に関連する申請・届出(加算届出を含む)が含まれています1。ただし、どの手続が、いつから電子で出せるかの詳細は、令和8年3月の説明会資料では示されていません。令和9年度の報酬改定で加算届出の様式が変わる可能性も踏まえて開発が進められています3


関連記事#


Footnotes#

  1. 厚生労働省「事業者・自治体間の障害福祉関係手続に関するシステム(事業所台帳管理システムを含む。)に係る共通化推進方針」(令和7年6月2日決定)p.1(共通化の対象となる3業務・報酬請求〔加算届出を含む〕)、p.5〜6(共通化後の姿・ガバメントクラウド・利用料・指定申請等の電子的完結)、p.7(事業者側の手続負担)https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/20250602_kyoutsuuka_shougai.pdf 2 3 4 5

  2. 厚生労働省「事業者・自治体間の障害福祉関係手続に関するシステム」自治体向け説明会資料(令和8年3月24日)p.3(背景・令和9年度第4四半期の運用開始想定)、p.5〜7(3機能・Webフォーム・プリセット・再利用)、p.9〜10(フェーズごとのリリース・利用対象範囲)、p.12(事業所からの問い合わせ体制)、p.14〜17(全体スケジュール・フェーズ1・フェーズ2・移行希望時期)、p.20(利用料)https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001677671.pdf 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18

  3. 「事業者・自治体間の障害福祉関係手続の共通化に向けた調査・要件定義等委託事業」第3回検討会資料(令和7年10月17日)p.67〜70(構築期間・リリーススケジュール案・段階リリースのメリット)https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001617487.pdf 2 3

  4. 厚生労働省障害保健福祉部障害福祉課・企画課監査指導室・こども家庭庁支援局障害児支援課 事務連絡「障害福祉分野における手続負担の軽減について」(令和6年4月12日、最終改正 令和7年12月26日)p.2〜3(提出方法の見直しによる簡素化)https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001244741.pdf

  5. 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行規則(平成18年厚生労働省令第19号)第34条の18第5項・第34条の23第5項 https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100019

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