共同生活援助

グループホームの夜間支援等体制加算(Ⅰ〜Ⅵ)の算定要件と単位数全表|夜勤・宿直・連絡体制の違い、対象利用者数の数え方、巡回・兼務のルール(令和8年6月版)

公開: 2026年10月7日更新: 2026年10月7日
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夜間支援等体制加算は、共同生活援助(グループホーム)が夜間・深夜の支援体制を確保している場合に、夜間支援従事者1人が支援する利用者の数(夜間支援対象利用者数)に応じて1日につき算定する加算です1。体制の種類で(Ⅰ)〜(Ⅵ)の6区分に分かれます。夜勤なら(Ⅰ)、宿直なら(Ⅱ)、常時の連絡体制・防災体制なら(Ⅲ)で、(Ⅳ)〜(Ⅵ)は(Ⅰ)を算定している事業所がさらに事業所単位で夜間支援従事者を加配して複数の共同生活住居を巡回する場合の上乗せです12。

単位数は(Ⅰ)が利用者の**障害支援区分(区分4以上/区分3/区分2以下)**でも分かれ、全体で150を超える単位数があります。本記事では、令和8年6月施行版のサービスコード表に基づく全単位数表と、留意事項通知が定める夜間支援従事者の配置・勤務・巡回・兼務のルール、対象利用者数の数え方を整理します。

グループホームの基本報酬(介護サービス包括型・日中サービス支援型・外部サービス利用型)はグループホームの基本報酬、人員配置体制加算はグループホームの人員配置体制加算を参照してください。

6区分の違い(まず体制で選ぶ)#

区分夜間の体制対象単位数の決まり方併算定
(Ⅰ)夜勤を行う夜間支援従事者を配置し、夜間・深夜を通じて必要な介護等の支援を提供できる体制介護サービス包括型・外部サービス利用型対象利用者数(2人以下〜30人)×区分(4以上/3/2以下)(Ⅰ)の対象利用者には(Ⅱ)(Ⅲ)を算定しない
(Ⅱ)宿直を行う夜間支援従事者を配置し、定時的な居室の巡回や緊急時の支援等を提供できる体制同上対象利用者数(4人以下〜30人)(Ⅰ)の対象利用者には算定しない
(Ⅲ)夜間・深夜を通じて、病状急変等の緊急時に呼び出し等に速やかに対応できる常時の連絡体制または防災体制同上一律10単位(Ⅰ)(Ⅱ)の対象利用者には算定しない
(Ⅳ)(Ⅰ)を算定している事業所が、さらに夜勤の夜間支援従事者を事業所単位で加配し、共同生活住居を巡回して夜間・深夜を通じて支援できる体制(Ⅰ)算定事業所対象利用者数(15人以下〜30人)(Ⅰ)に上乗せ
(Ⅴ)(Ⅰ)を算定している事業所が、さらに夜勤の夜間支援従事者を加配し、夜間・深夜の一部の時間帯に支援できる体制(Ⅰ)算定事業所同上(Ⅳ)の対象利用者には算定しない
(Ⅵ)(Ⅰ)を算定している事業所が、さらに宿直の夜間支援従事者を加配し、巡回・緊急時支援の体制(Ⅰ)算定事業所同上(Ⅳ)(Ⅴ)の対象利用者には算定しない

いずれも都道府県知事への届出が要件です1。日中サービス支援型には別に**夜勤職員加配加算(149単位・日)**があり、基準上の夜間支援従事者に加えて共同生活住居ごとに夜勤の夜間支援従事者を1人以上配置した場合に算定します1。

「夜間及び深夜の時間帯」の定義#

事業所ごとに利用者の生活サイクルに応じて、1日の活動の終了時刻から開始時刻までを基本として設定します。ただし、午後10時から翌日午前5時までの間は最低限含める必要があります2。

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単位数の全表(令和8年6月施行版)#

(Ⅰ)夜勤(対象利用者数×障害支援区分)#

夜間支援対象利用者数区分4以上区分3区分2以下
2人以下672560448
3人448373299
4人336280224
5人269224179
6人224187149
7人192160128
8人168140112
9人14912499
10人13511390
11人12210281
12人1129375
13人1038669
14人968064
15人907560
16人847056
17人796653
18人756350
19人715947
20人675645
21人645343
22人615141
23人584839
24人564737
25人544536
26人514334
27人504233
28人484032
29人463831
30人453830

単位は1日につき。サービスコードは33-6425〜6511です13。区分は利用者ごとに見るため、同じ共同生活住居でも区分4の利用者と区分2の利用者で単位数が異なります。

(Ⅱ)宿直#

対象利用者数単位対象利用者数単位対象利用者数単位
4人以下11213人3422人20
5人9014人3223人19
6人7515人3024人18
7人6416人2825人18
8人5617人2626人17
9人5018人2527人16
10人4519人2328人16
11人4020人2229人15
12人3721人2130人15

サービスコードは33-5630〜5633・6521〜6543です3。

(Ⅲ)連絡体制・防災体制#

10単位・日(33-5640)13。対象利用者数による区分はありません。

(Ⅳ)夜勤の加配(通じて)/(Ⅴ)夜勤の加配(一部の時間帯)/(Ⅵ)宿直の加配#

対象利用者数(Ⅳ)(Ⅴ)(Ⅵ)
15人以下603030
16人562828
17人532626
18人502525
19人472323
20人452222
21人432121
22人412020
23人391919
24人371818
25人361818
26人341717
27人331616
28人321616
29人311515
30人301515

サービスコードは(Ⅳ)33-6551〜6566、(Ⅴ)6567〜6582、(Ⅵ)6583〜6598です3。

(Ⅰ)夜勤の要件(留意事項通知)#

ア 夜間支援従事者の配置#

要件
(ア)夜間支援従事者は、支援を行う利用者が居住する共同生活住居(サテライト型住居を除く)に配置する。特別な事情があり適切な体制が確保できると都道府県知事が認めた場合はこの限りでない
(イ)複数の共同生活住居の利用者を支援する場合は、配置先の住居と他の住居が概ね10分以内の地理的条件にあり、呼び出し等に速やかに対応できる**特別な連絡体制(非常通報装置、携帯電話等)**を確保する
(ウ)1人の夜間支援従事者が支援できる利用者数の上限は、複数の共同生活住居(5か所まで。サテライト型住居は本体住居と併せて1か所)の場合20人、1か所の共同生活住居内の場合30人

イ 勤務内容・勤務形態#

  • 夜間支援従事者は常勤・非常勤を問いません。世話人・生活支援員以外の者で、夜間の支援を委託された者でも差し支えありません2。
  • 障害者支援施設や病院、宿泊型自立訓練事業所等の夜勤・宿直業務と兼務している場合は加算の対象外です。地域移行支援型ホームは、共同生活住居内に専従の夜間支援従事者が配置されている場合のみ対象です。ただし、併設型・空床利用型の短期入所事業所の従業者が夜間支援従事者を兼務することは差し支えありません2。
  • 利用者の就寝前から翌朝の起床後まで、夜勤を行う専従の夜間支援従事者が配置されていること。外部サービス利用型で受託居宅介護サービス事業所の従業者に夜間支援を委託する場合は、受託居宅介護サービス費ではなくこの加算を算定します2。
  • 夜間支援従事者は、利用者の状況に応じ就寝準備の確認、寝返りや排せつの支援等のほか緊急時の対応を行い、夜間支援の内容を利用者ごとの共同生活援助計画に位置付けます2。
  • 1人で複数の共同生活住居を支援する場合は、一晩につき1回以上は各共同生活住居を巡回します。サテライト型住居は、住居の形態や利用者の意向・状態像を勘案してサテライト型住居ごとに巡回の必要性を判断して差し支えありません2。

ウ 対象利用者数の数え方#

  • 1人の夜間支援従事者が支援を行う夜間支援対象利用者の数に応じて加算額を算定します。この数は、その従事者が夜間支援を行う共同生活住居に入居している利用者数の総数で、**現に入居している人数ではなく、前年度の利用者数の平均(留意事項通知 第二の1(5)を準用)**で算定します2。
  • 1か所の共同生活住居で2人以上の夜間支援従事者が支援する場合は、それぞれが実際に支援する利用者数に応じて按分します。端数は小数点第1位を四捨五入します2。
  • 例:夜勤の夜間支援従事者が支援する定員5人の共同生活住居で、前年度の延べ利用者数1,570人・開所日数365日の場合、1,570÷365=4.4人→四捨五入で4人の加算額を算定します2。

(Ⅱ)宿直・(Ⅲ)連絡体制の要件#

(Ⅱ)宿直は、配置の要件(ア)は(Ⅰ)と同じで、勤務内容は「定時的な居室の巡回や電話の収受のほか、必要に応じて緊急時の対応等」を行います。就寝前から翌朝の起床後まで宿直を行う専従の夜間支援従事者が配置されていることが要件で、複数住居を支援する場合の一晩1回以上の巡回、対象利用者数の数え方・按分・四捨五入は(Ⅰ)と同じです2。

(Ⅲ)連絡体制・防災体制は、具体的には次の体制です2。

  • 警備会社と共同生活住居に係る警備業務の委託契約を締結している場合に算定できます(委託時に利用者の状況等を伝達しておくこと)。
  • 常時の連絡体制は、従業者が常駐する場合のほか、(ア)携帯電話などにより夜間・深夜の連絡体制が確保されている場合、(イ)世話人・生活支援員以外の者で夜間の支援を委託された者により連絡体制を確保している場合も算定できます。ただし、障害者支援施設の夜勤職員等、別途報酬で評価される職務に従事する必要がある者による連絡体制は対象外です。
  • 緊急時の連絡先・連絡方法は運営規程に定め、共同生活住居内の見やすい場所に掲示します。
  • 常時の連絡体制または防災体制を確保している共同生活住居の入居者について算定し、その利用者には(Ⅰ)(Ⅱ)を算定しません。

(Ⅳ)〜(Ⅵ)加配の要件#

(Ⅳ)〜(Ⅵ)は、(Ⅰ)を算定している利用者に対して、事業所単位で夜間支援従事者をさらに加配する場合の加算です12。

(Ⅳ)夜勤・通じて(Ⅴ)夜勤・一部の時間帯(Ⅵ)宿直
目的(Ⅰ)の夜間支援従事者が1人のみ常駐する共同生活住居の利用者への手厚い支援と、夜間支援従事者の適切な休憩時間の確保同左同左
配置時間夜間・深夜の時間帯を通じて事業所に配置夜間・深夜の一部の時間帯。午後10時〜翌午前5時の間に少なくとも2時間以上の勤務時間がある場合に限る夜間・深夜の時間帯を通じて宿直
対象外(Ⅰ)の夜間支援従事者が2人以上常駐する共同生活住居の利用者は対象外同左同左
連携共同生活住居に常駐する別の夜間支援従事者と緊密な連携体制同左同左
上限1人の夜間支援従事者が支援できる利用者数は30人まで同左同左
巡回一晩につき1回以上、対象利用者が居住する共同生活住居を巡回し必要な介護等の支援を行う同左一晩につき1回以上巡回し、定時的な居室の巡回や電話の収受、緊急時の対応等
併算定対象利用者に(Ⅱ)(Ⅲ)(Ⅴ)(Ⅵ)は算定不可対象利用者に(Ⅱ)(Ⅲ)(Ⅳ)(Ⅵ)は算定不可対象利用者に(Ⅳ)(Ⅴ)は算定不可

勤務形態(常勤・非常勤を問わない、委託可、施設等の夜勤・宿直との兼務は不可、併設短期入所の従業者は兼務可、外部サービス利用型の委託時は受託居宅介護サービス費でなくこの加算)と、対象利用者数の数え方(前年度平均・四捨五入)は(Ⅰ)と同じです2。

計算例#

その他地域(1単位10.00円)の介護サービス包括型で、定員5人の共同生活住居に夜勤の夜間支援従事者1人を配置し、前年度平均利用者数が4.4人(→4人)、入居者が区分4の人3人と区分3の人2人の場合124。

利用者単位数((Ⅰ)対象利用者4人の欄)1日30日
区分4以上(3人)336単位3,360円×3人302,400円
区分3(2人)280単位2,800円×2人168,000円
合計470,400円/月

同じ住居を宿直体制にした場合は(Ⅱ)の4人以下112単位×5人×30日=16,800単位(168,000円)です。1級地(共同生活援助の単価11.60円)なら336単位は3,898円/日です4。

よくある質問#

Q. 夜間支援従事者は世話人や生活支援員でなければなりませんか#

いいえ。常勤・非常勤を問わず、世話人・生活支援員以外の者で夜間の支援を委託された者でも差し支えありません2。ただし、障害者支援施設や病院、宿泊型自立訓練事業所等の夜勤・宿直業務と兼務している場合は加算の対象になりません2。

Q. 1人の夜勤者で3か所のグループホームを見ています。算定できますか#

複数の共同生活住居(5か所まで)を支援する場合は、配置先と他の住居が概ね10分以内の地理的条件にあり、特別な連絡体制を確保し、一晩に1回以上各住居を巡回することが要件です。支援できる利用者数の上限は20人です2。

Q. 対象利用者数は今月の入居者数で数えますか#

いいえ。現に入居している人数ではなく、前年度の利用者数の平均(留意事項通知 第二の1(5)の準用)で算定し、端数は小数点第1位を四捨五入します2。

Q. 同じ住居で夜勤者と宿直者を両方置いた場合、(Ⅰ)と(Ⅱ)を両方算定できますか#

できません。(Ⅰ)の対象利用者には(Ⅱ)(Ⅲ)を算定しません12。(Ⅰ)を算定した上でさらに宿直者を事業所単位で加配し巡回させる場合は(Ⅵ)の対象になります1。

Q. (Ⅲ)は警備会社との契約が無いと算定できませんか#

警備会社との委託契約による防災体制のほか、従業者の常駐や携帯電話等による常時の連絡体制、夜間支援を委託された者による連絡体制でも算定できます2。緊急時の連絡先・方法は運営規程に定め、住居内に掲示します2。

Q. (Ⅴ)の「一部の時間帯」はどのくらいの勤務が必要ですか#

午後10時から翌日午前5時までの間に、少なくとも2時間以上の勤務時間がある場合に限り算定できます2。

Q. 日中サービス支援型でも(Ⅰ)〜(Ⅵ)を算定しますか#

(Ⅰ)〜(Ⅵ)の注は指定共同生活援助事業所(介護サービス包括型)と外部サービス利用型を対象にしています1。日中サービス支援型は基準上夜間支援従事者を配置するサービスで、これに加えて共同生活住居ごとに夜勤者を1人以上配置した場合の夜勤職員加配加算(149単位・日)が設けられています1。

制度上の根拠#

  • 報酬告示(平成18年厚生労働省告示第523号)第15の1の5 夜間支援等体制加算(Ⅰ)〜(Ⅵ)の単位数と注1〜6、第15の1の5の2 夜勤職員加配加算1
  • 留意事項通知 共同生活援助サービス費 ⑭ 夜間支援等体制加算の取扱い ㈠〜㈥(p.345〜358)2
  • サービスコード表(令和8年6月施行版)分冊2 p.73〜753、単価告示(平成18年厚生労働省告示第539号)4

Footnotes#

  1. 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成18年厚生労働省告示第523号)別表 第15の1の5 夜間支援等体制加算、第15の1の5の2 夜勤職員加配加算 (https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8477&dataType=0&pageNo=1) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11 ↩12 ↩13

  2. 厚生労働省「令和6年度 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について」第二の3(5)共同生活援助サービス費 ⑭ 夜間支援等体制加算の取扱い(p.345〜358) (https://www.mhlw.go.jp/content/001494356.pdf) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11 ↩12 ↩13 ↩14 ↩15 ↩16 ↩17 ↩18 ↩19 ↩20 ↩21 ↩22 ↩23 ↩24

  3. 厚生労働省「介護給付費等単位数サービスコード表(令和8年6月施行版)」分冊2 p.73〜75(33-6425〜6511、5630〜5633・6521〜6543、5640、6551〜6598) (https://www.mhlw.go.jp/content/001696434.pdf) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5

  4. 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準第一条第一項の規定に基づき厚生労働大臣が定める一単位の単価」(平成18年厚生労働省告示第539号) (https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8493&dataType=0&pageNo=1) ↩ ↩2 ↩3

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