共同生活援助(グループホーム)の人員配置体制加算は、令和6年度改定で世話人の配置基準別(6:1/5:1/4:1)だった基本報酬区分を一本化したことに伴い新設された加算で、指定基準上必要な世話人・生活支援員(世話人等)に加えて、利用者数に対して一定数の世話人等を加配している事業所を評価します12。計算は通常の常勤換算ではなく、**週40時間で換算する「特定従業者数換算方法」**で行うのが最大の特徴です3。
区分と単位数(1日につき)#
| 区分 | 対象事業所 | 加配の水準(施設基準) | 単位数 |
|---|---|---|---|
| (Ⅰ) | 介護サービス包括型 | 12:1以上 | 区分4以上 83単位/区分3以下 77単位 |
| (Ⅱ) | 介護サービス包括型 | 30:1以上 | 区分4以上 33単位/区分3以下 31単位 |
| (Ⅲ) | 介護サービス包括型(附則第18条の2の個人単位の居宅介護等利用者。令和9年3月31日まで) | — | 84単位(居宅介護等8時間以上は95%) |
| (Ⅳ) | 同上 | — | 33単位(同上) |
| (Ⅴ) | 日中サービス支援型 | 7.5:1以上 | 区分4以上 138単位/区分3 121単位 |
| (Ⅵ) | 日中サービス支援型 | 20:1以上 | 区分4以上 53単位/区分3 45単位 |
| (Ⅶ) | 日中サービス支援型(日中を住居以外で過ごす利用者) | 7.5:1以上 | 区分4以上 131単位/区分3以下 112単位 |
| (Ⅷ) | 同上 | 20:1以上 | 区分4以上 50単位/区分3以下 42単位 |
| (Ⅸ)〜(ⅩⅡ) | 日中サービス支援型(附則第18条の2の利用者。令和9年3月31日まで) | — | 134/50/128/49単位 |
| (ⅩⅢ) | 外部サービス利用型 | 12:1以上 | 73単位 |
| (ⅩⅣ) | 外部サービス利用型 | 30:1以上 | 28単位 |
単位数は報酬告示 第15の1の3の2、加配水準(12:1・30:1・7.5:1・20:1)はサービスコード表の区分名と令和6年度改定の説明資料によります134。同じ事業所類型の中では上位区分を算定している場合に下位区分は算定しません((Ⅱ)は(Ⅰ)算定時不可、など)。体験利用の利用者には算定しません1。
この記事の内容を実務で回すならRakuco(ラクこ)の資料(無料)
計算方法|特定従業者数換算方法(週40時間換算)#
留意事項通知は、この加算の算定に当たって次の方法を定めています3。
- 「指定基準により置くべき世話人等」と「加算を算定するに当たり加配すべき世話人等」の勤務延べ時間数を、事業所の常勤の勤務時間ではなく40時間で除して員数に換算する
- 計算の過程で小数点以下の端数が生じる場合は小数点第2位以下を切り捨てる
- 勤務延べ時間数には、労働基準法第34条第1項の最低限の休憩時間を含めて差し支えない
通知の計算例(利用者15人・人員配置体制加算(Ⅰ))#
利用者15人(区分6が5人、区分5が4人、区分4が6人)、常勤の勤務時間が週40時間の介護サービス包括型で(Ⅰ)を算定するために、1週間に確保すべき勤務時間の延べ数は次のとおりです3。
| 内訳 | 計算 | 時間 |
|---|---|---|
| 基準上の世話人(6:1) | 40時間×(15÷6) | 100時間 |
| 基準上の生活支援員 区分6(2.5:1) | 40時間×(5÷2.5) | 80時間 |
| 同 区分5(4:1) | 40時間×(4÷4) | 40時間 |
| 同 区分4(6:1) | 40時間×(6÷6) | 40時間 |
| 加配すべき世話人等(12:1) | 40時間×(15÷12) | 48時間 |
| 合計 | 308時間以上 |
同じ事業所で常勤の勤務時間が週32時間の場合、基準上の世話人等の勤務時間は32時間×(15÷6)+32時間×(5÷2.5)+32時間×(4÷4)+32時間×(6÷6)=208時間となるため、加配すべき世話人等の勤務時間は308時間−208時間=100時間以上を確保する必要があります3。つまり常勤の所定労働時間が短い事業所ほど、加算のために確保すべき加配時間が増えます。
前提となる指定基準の人員配置#
介護サービス包括型の指定基準(第208条)は、世話人を常勤換算で利用者数÷6以上、生活支援員を区分3の利用者数÷9+区分4÷6+区分5÷4+区分6÷2.5の合計以上、サービス管理責任者を利用者30人以下で1以上(31人以上は30人を超えて30人ごとに1を加える)と定めています5。日中サービス支援型(第213条の4)は世話人が÷5で、夜間支援従事者を住居ごとに1以上置きます5。人員配置体制加算は、これらに上乗せした加配を評価するものです13。
他の人員関係加算との関係#
- 夜間支援等体制加算:夜間・深夜の世話人等の配置を評価する別の加算で、人員配置体制加算は日中を含む加配の評価です1
- 看護職員配置加算(70単位):基準の従業者に加えて看護職員を常勤換算1以上配置した場合の加算で、人員配置体制加算と要件が別です1
- 日中支援加算:日中に支援を行う日中支援従事者を加配する加算で、その勤務時間は人員配置体制加算の勤務時間には含めません6
よくある質問#
Q. 「12:1」とは何ですか?#
利用者12人に対して世話人等1人(特定従業者数換算)を、指定基準上の配置に加えて配置するという意味です。利用者15人なら15÷12=1.25人分、週40時間換算で48時間以上の加配です34。
Q. 常勤換算(32時間)と特定従業者数換算(40時間)の違いは?#
指定基準の人員配置は事業所の常勤の勤務時間(週32時間を下回る場合は32時間が基本)で換算しますが、この加算の計算は一律に40時間で除します。通知の例では、常勤が週32時間の事業所は加配すべき時間が100時間に増えます3。
Q. 日中サービス支援型はどの区分ですか?#
日中を住居で過ごす利用者には(Ⅴ)7.5:1・(Ⅵ)20:1、日中を住居以外で過ごす利用者には(Ⅶ)7.5:1・(Ⅷ)20:1です。区分4以上と区分3(以下)で単位数が分かれます13。
Q. 届出は必要ですか?#
必要です。別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合するものとして都道府県知事に届け出た事業所が算定します1。
Footnotes#
-
報酬告示(平成18年厚生労働省告示第523号)別表介護給付費等単位数表 第15の1の3の2 人員配置体制加算(Ⅰ)〜(ⅩⅣ)と注1〜14 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8477&dataType=0&pageNo=1 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8
-
厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定における主な改定内容」p.25(世話人の配置基準に応じた基本報酬区分を改め、特定従業者数換算方法〔週40時間で換算〕で一定以上の世話人等を加配する事業所に加算。(Ⅰ)12:1以上、(Ⅱ)30:1以上) https://www.mhlw.go.jp/content/001216034.pdf ↩
-
厚生労働省「令和6年度 費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項」第二 3(5)⑦ 人員配置体制加算の取扱い(p.342〜343:特定従業者数換算方法・小数点第2位以下切捨て・休憩時間・利用者15人の計算例) https://www.mhlw.go.jp/content/001494356.pdf ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9
-
厚生労働省「介護給付費等単位数サービスコード表(令和8年6月施行版・分冊2)」共同生活援助 p.72(人員配置体制加算(Ⅰ)12:1〜(ⅩⅣ)30:1の区分名と単位数) https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001696434.pdf ↩ ↩2
-
「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準」(平成18年厚生労働省令第171号)第208条(共同生活援助の従業者の員数)、第213条の4(日中サービス支援型の従業者の員数) https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100171 ↩ ↩2
-
前掲留意事項 第二 3(5)日中支援加算の取扱い(p.365:日中支援従事者の勤務時間は人員配置体制加算を算定する際の勤務時間に含めない) https://www.mhlw.go.jp/content/001494356.pdf ↩
