共通

契約内容報告書の書き方と提出のタイミング|新規・変更・終了の報告事項と、市町村の判断で省略できる場合

公開: 2026年10月19日更新: 2026年10月19日

この分野をもう少し深く聞きたいなら無料セミナーの日程を見る

利用者とサービス利用契約を結んだ事業所は、受給者証に契約内容を記載し、市町村に契約内容(障害福祉サービス受給者証記載事項)報告書(以下「契約内容報告書」)で報告します。指定基準が定める義務で、事務処理要領が報告の時期と報告事項を示しています12。令和7年7月の事務処理要領の改正で、市町村の判断により提出を省略できる場合も設けられました23。本記事では、提出が必要な場面、記載事項、省略できる場合を整理します。

結論:いつ・何を報告するか#

場面報告するもの
新規に契約したとき受給者証の事業者記入欄の番号、サービス内容、契約支給量、契約日 等2
契約支給量を変更したとき変更前の事業者記入欄の番号、変更前の契約支給量によるサービス提供終了日、終了月中の終了日までの既提供量、新たな事業者記入欄の番号、サービス内容、契約支給量、契約日 等2
契約を終了したとき提供を終了する事業者記入欄の番号、提供終了日、終了月中の終了日までの既支給量、終了理由 等2

報告は遅滞なく行います12。ただし、市町村が審査支払事務を国民健康保険団体連合会(国保連)に委託していて、契約内容の情報を別途管理する必要がない場合は、市町村の判断で提出を省略できます2。自分の事業所の利用者の支給決定を行う市町村が、提出を求めているかを確認してください。

この分野をもう少し深く聞きたいなら無料セミナーの日程を見る

根拠:指定基準の「契約支給量の報告等」#

指定基準第10条(居宅介護。日中活動系など多くのサービスで準用。療養介護は第53条に別の規定)は、次のように定めています1。

  1. サービスを提供するときは、サービスの内容、契約支給量その他の必要な事項(受給者証記載事項)を、支給決定障害者等の受給者証に記載しなければならない(第1項)
  2. 契約支給量の総量は、その支給決定障害者等の支給量を超えてはならない(第2項)
  3. 利用に係る契約をしたときは、受給者証記載事項その他の必要な事項を市町村に遅滞なく報告しなければならない(第3項)
  4. 受給者証記載事項に変更があった場合も同じ(第4項)

厚生労働省の事務連絡は、契約内容の報告を、契約支給量を把握するとともに、利用者が複数の事業者と契約する場合でも決定支給量の範囲内で契約していることを確認するための手続と説明しています。指定障害福祉サービス基準(171号)第10条第3項・第53条第2項、指定障害者支援施設等基準(172号)第8条第3項、指定通所支援基準(平成24年厚労令15号)第13条第3項で義務づけられています3。

誰が報告するか#

報告は、支給量管理を行うサービスかどうかにかかわらず、原則として、利用者とサービス利用契約を締結し、受給者証に契約内容等を記載した事業者が行います(短期入所を除く)2。地域相談支援(地域相談支援受給者証)も同じ様式の対象です2。

報告書の記載事項#

事務処理要領は、契約内容報告書で報告する事項を次のように示しています2。

(1)報告対象者#

  • 障害福祉サービス受給者証番号(または地域相談支援受給者証番号)
  • 支給決定障害者(保護者)氏名(または地域相談支援給付決定障害者氏名)
  • 支給決定に係る障害児氏名

(2)契約締結・契約内容変更による契約支給量等#

  • 受給者証の事業者記入欄の番号
  • サービス内容
  • 契約支給量
  • 契約日(または契約支給量を変更した日)
  • 理由(新規契約または契約の変更)

(3)既契約の契約支給量によるサービス提供を終了した報告#

  • 提供を終了する事業者記入欄の番号
  • 提供終了日
  • 提供終了月中の終了日までの既支給量
  • 既契約の契約支給量でのサービス提供を終了する理由

契約支給量を変更する場合は、(3)で変更前の契約の提供終了を報告し、(2)で新しい契約支給量を報告する形になります2。

契約を終了した後に、同じサービス内容で利用者が別の事業者と新たに契約する場合、新しい事業者は、前の事業者が受給者証の事業者記入欄に記入したサービス提供終了月の既提供量を確認し、その月の決定支給量から既提供量を差し引いた残りの範囲でサービスを提供します2。契約を終了・変更したときは、受給者証の事業者記入欄にも記入しておきます。

市町村は報告を何に使うか#

市町村は、提出された契約内容報告書に基づき、サービス内容、契約支給量、契約日等を支給管理台帳で管理します2。

提出を省略できる場合(令和7年7月改正)#

令和7年7月30日の事務処理要領の改正で、市町村が審査支払事務を国保連に委託している場合であって、契約内容の情報を別途管理する必要がない場合は、市町村の判断により、契約内容報告書の提出を省略できることになりました3。

厚生労働省の事務連絡(令和7年8月8日)は、背景として次の点を挙げ、各自治体に提出の要否の見直しを検討するよう求めています3。

  • 国保連から伝送される請求明細書情報で契約内容を確認できるとの指摘があること
  • 令和6年度報告書で、8割以上の自治体が契約内容報告書の提出を求める一方、そのうち半数の自治体が提出された報告書を活用していなかったこと

省略するかどうかは市町村が判断します。事業所が自分で省略を決めることはできないので、利用者の支給決定を行う市町村ごとに、提出が必要かを確認してください。

受給者証への記載との関係#

報告を省略できる市町村でも、受給者証への記載(第10条第1項)と、契約支給量の総量が支給量を超えないこと(同第2項)は変わりません1。省略の対象は市町村への報告書の提出です。

実務のチェックリスト#

  • 契約したら、受給者証の事業者記入欄に、サービス内容・契約支給量・契約日を記載したか
  • 他の事業者との契約と合わせて、契約支給量の総量が支給量を超えていないか
  • 支給決定を行う市町村が、契約内容報告書の提出を求めているか(省略しているか)
  • 新規契約・契約支給量の変更・契約終了のたびに、遅滞なく報告したか
  • 変更時は、変更前の契約の提供終了日と既提供量も報告したか

よくある質問#

Q. どの市町村でも契約内容報告書は不要になったのですか?#

いいえ。令和7年7月の改正で、市町村の判断により省略できることになっただけです。省略するかどうかは市町村ごとに異なります23。

Q. 契約を終了したときも報告が必要ですか?#

必要です。事務処理要領は、新規に契約したとき、契約を終了したとき、契約支給量を変更したときに、契約内容報告書で遅滞なく報告しなければならないとしています2。

Q. 報告の期限は何日以内ですか?#

基準・事務処理要領は「遅滞なく」としており、具体的な日数は定めていません12。ただし事務処理要領は、請求書等をサービス提供月の翌月10日までに提出する必要があることに留意し、契約の締結等の後、速やかに報告するよう求めています2。市町村が期限を示している場合は、それに従ってください。

Q. 短期入所も同じですか?#

短期入所は、契約内容報告書の報告の対象から除かれ、別の取扱いです。短期入所の利用が決定支給量の上限に達した場合は、達した際の事業者が、受給者証の短期入所実績記入欄(そのサービス提供月の利用実績の部分)を複写して請求書類に添付し、市町村に提出します2。

関連記事#

Footnotes#

  1. 指定基準(平成18年厚生労働省令第171号)第10条(契約支給量の報告等) (https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100171) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5

  2. 厚生労働省・こども家庭庁「介護給付費等に係る支給決定事務等について」(事務処理要領・令和8年7月版)契約内容報告書(pp.163-168) (https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001721666.pdf) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11 ↩12 ↩13 ↩14 ↩15 ↩16 ↩17 ↩18

  3. 厚生労働省「障害福祉分野における手続負担の軽減及び生産性向上に向けた取組について」(令和7年8月8日事務連絡)p.6(契約内容報告書の提出の省略) (https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001535730.pdf) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5

無料セミナー|この内容、専門家がくわしく解説します。

報酬改定の最新動向や運営のつまずきどころを、就労継続支援A型・B型の事業所向けにオンラインで定期開催しています。

  • 参加費無料
  • オンライン開催
  • 事前申込制