職場適応援助者養成研修修了者配置体制加算とは#
就労定着支援における職場適応援助者養成研修修了者配置体制加算(通称「ジョブコーチ配置加算」)は、訪問型職場適応援助者養成研修を修了した職員を就労定着支援員として配置した場合に算定できる加算である1。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 加算単位数 | 120単位/月 |
| 対象サービス | 就労定着支援 |
| 対象者 | 利用者全員 |
| 算定方式 | 月額(利用者全員に加算) |
専門的な研修を修了した職員が企業訪問・職場環境調整を行うことで、利用者の職場定着率向上につながる。事業所にとっても月額120単位の収益増が見込める重要な加算である。
算定要件の詳細#
基本要件#
職場適応援助者養成研修修了者配置体制加算を算定するためには、以下の要件を全て満たす必要がある1。
- 訪問型職場適応援助者養成研修の修了者を、就労定着支援員として配置していること
- 配置は常勤・非常勤を問わないが、実際に就労定着支援の業務に従事していること
- 就労定着支援の利用者全員に対して加算を算定する(利用者ごとの選択ではない)
対象となる研修#
対象となる研修は、以下に定めるものである2。
- 訪問型職場適応援助者養成研修(障害者の雇用の促進等に関する法律施行規則第20条の2の3第2項各号に掲げる研修)
- 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が実施する第1号職場適応援助者養成研修
- 上記と同等以上の内容を有すると厚生労働大臣が認める研修
以下の関連研修も「訪問型職場適応援助者養成研修の修了者」として取り扱うことができる2。
- 配置型職場適応援助者養成研修(高齢・障害・求職者雇用支援機構が実施)
- 企業在籍型職場適応援助者養成研修
- 雇用保険法施行規則第118条の3第6項に掲げる研修
配置先の範囲#
研修修了者の配置は、以下のいずれかであれば要件を満たす3。
- 就労定着支援事業所に直接配置
- 当該事業所を運営する同一法人内の他の事業所に配置されている者(指定就労定着支援事業所以外の就労移行支援等事業所を含む)
職場適応援助者助成金との併給制限#
職場適応援助者養成研修修了者が就労定着支援の利用者に対して支援を実施し、職場適応援助者助成金の申請を行う場合は、当該申請に係る援助を行った利用者に対する当該月の就労定着支援サービス費は算定できない3。
| 状況 | 就労定着支援サービス費 | 職場適応援助者助成金 |
|---|---|---|
| 助成金の申請なし | ○ 算定可 | ― |
| 助成金の申請あり | × 算定不可(当該月) | ○ 申請可 |
この規定は二重受給を防止するためのものであり、実務上は助成金の申請対象月を把握して請求管理を行う必要がある。
届出に必要な書類#
本加算の算定を開始するためには、以下の書類を指定権者(都道府県または市区町村)に届け出る必要がある。
- 体制届(加算の届出書)
- 訪問型職場適応援助者養成研修の修了証の写し
- 当該職員の雇用契約書または辞令の写し
- 就労定着支援員としての勤務体制一覧表
届出は加算算定を開始する月の前月15日までに提出するのが一般的であるが、指定権者により異なる場合がある。
実務上の留意点#
研修修了者の確保#
訪問型職場適応援助者養成研修は、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が実施する研修が中心であり、年間の実施回数・定員が限られている。計画的に職員を受講させることが重要である。
同一法人内の配置活用#
研修修了者は同一法人内の他事業所に在籍していても要件を満たすため、就労移行支援事業所等に在籍するジョブコーチ資格保持者を就労定着支援にも兼務させることで、効率的に加算を算定できる。
年度途中の異動・退職#
研修修了者が年度途中で異動・退職した場合は、配置がなくなった翌月から加算の算定ができなくなる。速やかに体制届の変更届を提出する必要がある。
よくある質問#
Q. 企業在籍型職場適応援助者養成研修の修了者でも算定できますか?#
企業在籍型職場適応援助者養成研修の修了者も、訪問型と同等の研修として取り扱うことができるため、算定可能である2。
Q. 非常勤のジョブコーチでも加算は算定できますか?#
常勤・非常勤を問わず、就労定着支援員として実際に配置されていれば算定できる。ただし、就労定着支援の業務に従事していることが必要である。
Q. 同一法人の就労移行支援事業所にいるジョブコーチを兼務させる場合、何か手続きが必要ですか?#
就労定着支援員としての兼務辞令・勤務体制表の整備が必要である。加えて、体制届に当該職員の研修修了証の写しを添付して届け出る。
Q. 職場適応援助者助成金と就労定着支援サービス費を同じ利用者に同じ月に算定できますか?#
できない。職場適応援助者助成金の申請に係る援助を行った利用者については、当該月の就労定着支援サービス費は算定不可である3。
Q. 研修修了者が複数いる場合、加算は増額されますか?#
加算は「体制加算」であり、研修修了者が1名でも複数でも、加算の単位数は同じ120単位/月である。人数に応じた加算の増額はない。