B型

就労継続支援B型の人員配置基準|配置比率6:1・7.5:1・10:1と常勤換算の計算方法を解説

公開: 2026年7月7日更新: 2026年10月18日
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就労継続支援B型の人員配置基準とは#

就労継続支援B型を運営するためには、厚生労働省令で定められた人員配置基準を満たす必要があります。指定基準(人員基準)上の最低ラインは、職業指導員・生活支援員の総数が常勤換算で利用者数を10で除した数以上です1。

これとは別に、基本報酬(就労継続支援B型サービス費)は人員配置に応じて3段階に分かれます。職業指導員・生活支援員の総数が常勤換算で利用者数を6で除した数以上であればサービス費(Ⅰ)、7.5で除した数以上であればサービス費(Ⅱ)、10で除した数以上であればサービス費(Ⅲ)を算定します(いずれも工賃向上計画を作成している事業所が対象。上位のサービス費を算定している場合を除く)2。参加等評価方式にも同じ3段階(サービス費(Ⅳ)=6:1/(Ⅴ)=7.5:1/(Ⅵ)=10:1)があります2。

人員配置6:1の類型(サービス費(Ⅰ)・(Ⅳ))は、多様な利用者への対応を行う事業所がさらなる手厚い人員配置をできるよう、令和6年度報酬改定で新設されたものです3。手厚い配置ほど基本報酬が高く設定されており、事業所の経営判断に直結するポイントです。

この記事では、B型の人員配置基準の全体像、各職種の配置ルール、人員配置(サービス費(Ⅰ)〜(Ⅲ))と報酬の関係、常勤換算の計算方法までを解説します。

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必置職種と配置基準#

就労継続支援B型で配置が義務づけられている職種は、以下の4つです1。

職種配置基準主な要件
管理者1名以上(常勤)事業所の管理業務に専従。支障がなければサービス管理責任者等との兼務可
サービス管理責任者利用者60名以下:1名以上 / 61名以上:1名+40名ごとに1名追加実務経験+所定の研修修了が必要。うち1名以上は常勤(専従が原則だが、利用者の支援に支障がない場合は兼務可)
職業指導員生活支援員との総数が、常勤換算で利用者数を10で除した数以上(基準上の最低。報酬上は6:1/7.5:1の上位区分あり)職業指導員又は生活支援員のうち、いずれか1名以上が常勤
生活支援員職業指導員との総数が、常勤換算で利用者数を10で除した数以上(同上)(同上:両職種で合わせて1名以上が常勤であればよい)

職業指導員・生活支援員の配置数#

職業指導員と生活支援員は、合計で「利用者数 ÷ 配置比率」以上の人数(常勤換算)を配置する必要があります。職業指導員・生活支援員はそれぞれ1名以上を配置し、このうち職業指導員又は生活支援員のいずれか1名以上が常勤でなければなりません(両職種それぞれに常勤を求めるものではありません)1。

定員20名の事業所の場合の計算例(利用者数=20名とした場合):

  • サービス費(Ⅰ)(6:1):20名 ÷ 6 = 3.33… → 常勤換算3.34以上(職業指導員+生活支援員の合計)
  • サービス費(Ⅱ)(7.5:1):20名 ÷ 7.5 = 2.66… → 常勤換算2.67以上(同上)
  • サービス費(Ⅲ)(10:1)=基準上の最低:20名 ÷ 10 = 常勤換算2.0以上(同上)

いずれの場合も、職業指導員1名以上・生活支援員1名以上をそれぞれ配置し、そのうち(職業指導員又は生活支援員の)いずれか1名以上を常勤とします。実際の判定は「前年度の平均利用者数」を用いるため(新規指定時は推計値)、定員と利用者数が異なる場合は数値が変わります。端数の取扱い(小数点以下の丸め方)は指定権者の手引きで確認してください。

管理者の兼務ルール#

管理者は原則として管理業務に専従する必要がありますが、管理業務に支障がない場合は以下の兼務が認められています1。

  • 同一事業所のサービス管理責任者との兼務
  • 同一敷地内の他事業所(同一法人)の管理者や従業者との兼務

ただし、管理者がサービス管理責任者を兼務する場合でも、それぞれの業務に十分な時間を確保する必要があります。

サービス管理責任者の配置#

サービス管理責任者は、個別支援計画の作成・見直しやサービス提供プロセスの管理を担います。利用者数60名以下の事業所は1名以上、61名以上は1名に加え40名ごとに1名追加が必要です1。

実務経験(3年〜10年、資格・業務による)と所定の研修(基礎研修+実践研修)の修了が要件です。詳細は「サービス管理責任者の実務経験要件」を参照してください。

人員配置(サービス費(Ⅰ)〜(Ⅲ))と報酬の関係#

配置比率による報酬差#

就労継続支援B型のサービス費(平均工賃月額方式)は、職業指導員・生活支援員の配置に応じて次の3区分になります2。

  • サービス費(Ⅰ) — 配置比率 6:1以上(令和6年度改定で新設)
  • サービス費(Ⅱ) — 配置比率 7.5:1以上((Ⅰ)を算定している場合を除く)
  • サービス費(Ⅲ) — 配置比率 10:1以上((Ⅰ)・(Ⅱ)を算定している場合を除く)

手厚い配置ほど単位数が高く設定されています。基本報酬は事業所の前年度実績の平均工賃月額に応じた14区分(令和8年6月改定で従来の8区分から細分化。令和6年度改定前後で区分が上がっていない事業所は見直しの適用対象外)で決まります42。

平均工賃月額の区分基準額(令和8年6月改定・14区分):

区分平均工賃月額の範囲
(一)4万8千円以上
(A)4万5千円以上4万8千円未満
(二)3万8千円以上4万5千円未満
(B)3万5千円以上3万8千円未満
(三)3万3千円以上3万5千円未満
(C)3万円以上3万3千円未満
(四)2万8千円以上3万円未満
(D)2万5千円以上2万8千円未満
(五)2万3千円以上2万5千円未満
(E)2万円以上2万3千円未満
(六)1万8千円以上2万円未満
(F)1万5千円以上1万8千円未満
(七)1万円以上1万5千円未満
(八)1万円未満

サービス費(Ⅰ)〜(Ⅲ)の比較(定員20人以下・平均工賃月額方式・1日あたり単位数):

区分(Ⅰ) 6:1(Ⅱ) 7.5:1(Ⅲ) 10:1
(一)837748682
(A)812726662
(二)805716653
(B)781695634
(三)758669611
(C)738649594
(四)738649594
(D)726637577
(五)726637572
(E)705618557
(六)703614557
(F)682596541
(七)673584532
(八)590537490

定員21人以上や参加等評価方式(サービス費(Ⅳ)〜(Ⅵ))を含む全区分の単位数は、就労継続支援B型 基本報酬 全単位数一覧表 を参照してください。

同一区分・定員規模での(Ⅰ)と(Ⅱ)の差は概ね89単位程度、(Ⅱ)と(Ⅲ)の差は概ね47〜66単位程度です。たとえば区分(一)・定員20人以下では、サービス費(Ⅰ)が837単位、(Ⅱ)が748単位、(Ⅲ)が682単位となります4。

配置比率の選び方#

どの配置比率を選択するかは、以下の観点で判断します。

  • 人件費と報酬のバランス: 6:1・7.5:1は報酬が高い一方、必要な職員数が多く人件費が増加する
  • 利用者数と安定性: 利用者数の変動が大きい場合、常時上位の配置比率を維持するのが困難なケースがある
  • 職員の確保状況: 地域の人材確保環境を考慮し、無理のない配置比率を選択する

常勤換算方法#

人員配置基準を満たしているかどうかは、常勤換算方法で判定します1。

常勤換算の計算式#

常勤換算人数 = 非常勤職員の勤務時間数の合計 ÷ 常勤職員が勤務すべき時間数

常勤職員は「1.0」として計算し、非常勤職員は実際の勤務時間を常勤の勤務時間で割った値で計算します。

例:常勤の所定労働時間が週40時間の事業所で、週30時間勤務の非常勤職員の場合 30 ÷ 40 = 0.75(常勤換算)

常勤換算の実務ポイント#

  • 利用者数は「前年度の平均」で算定するのが原則です(新規指定時は推計)
  • 母性健康管理措置や育児・介護・治療のための所定労働時間の短縮等の措置を受けている職員は、週30時間以上の勤務で常勤換算上1として扱えます。人員基準の「常勤」の判定でも、利用者の処遇に支障がない体制が事業所として整っていれば、例外的に30時間を常勤の時間数として扱えます5
  • 兼務している職員は、当該事業所での勤務時間のみを算入します
  • 配置基準を下回った状態が続くと人員欠如減算の対象となります

人員基準を満たさない場合の減算#

人員配置基準を満たせなくなった場合、人員欠如減算が適用されます6。

減算の内容#

  • 人員基準上必要な員数から1割を超えて不足した場合:その翌月から、所定単位数の 70% で算定
  • 不足が1割の範囲内の場合:その翌々月から所定単位数の 70% で算定(ただし翌月の末日までに基準を満たした場合を除く)
  • 職業指導員・生活支援員の員数を満たしていない状態が3月以上継続した場合(サービス管理責任者は5月以上継続した場合):所定単位数の 50% で算定6

人員欠如を防ぐための対策#

  • 採用計画の前倒し: 退職の予兆があれば早めに求人を開始する
  • 常勤換算の定期確認: 毎月の常勤換算数を算出し、基準を下回りそうな場合は早期に対応する
  • 複数事業所間の連携: 同一法人内で人員配置の融通を検討する(ただし、兼務の場合は各事業所での勤務時間のみ算入)

届出に必要な書類#

人員配置体制に関して、指定申請時および体制変更時に必要な主な書類は以下のとおりです1。

  • 従業者の勤務体制及び勤務形態一覧表: 全職員の氏名・職種・勤務時間・常勤/非常勤の区分を記載
  • 資格証の写し: サービス管理責任者の研修修了証等
  • 組織体制図: 管理者・サビ管・職業指導員・生活支援員の配置を図示
  • 変更届: 人員配置の区分(サービス費(Ⅰ)〜(Ⅲ))を変更する場合は、報酬の届出(体制等に関する届出書)を指定権者に提出

これらの書類は 5年間の保存義務 があります。

利用定員の考え方|定員は20人以上、人員配置は「利用者数」で数える#

「定員10名でB型を開設できるか」「定員と人員配置の関係は」という問いが多いので、定員のルールを整理します。

単独のB型事業所は20人以上#

就労継続支援B型事業所は、20人以上の人員を利用させることができる規模でなければなりません。根拠は「障害福祉サービス事業の設備及び運営に関する基準」(平成18年厚生労働省令第174号)第37条で、第88条により就労継続支援B型に準用されています7。離島その他の地域で、将来的にも利用者の確保の見込みがないとして都道府県知事が認める地域で事業を行う場合は、10人以上とすることができます7。

形態最低利用定員根拠
単独のB型事業所20人以上174号 第37条(第88条で準用)7
多機能型のB型部分(一体的に行う事業所の定員合計が20人以上の場合)10人以上174号 第89条第1項第3号7
従たる事業所10人以上174号 第76条(第88条で準用)・解釈通知 第二の175
離島等で知事が認める地域10人以上(多機能型は合計10人以上)174号 第37条ただし書・第89条第4項7

「定員10人」で成り立つのは、多機能型のB型部分・従たる事業所・離島等の特例だけです。なお、就労移行支援は令和6年度改定で単独でも10人以上になりました(174号 第62条の2)7。B型にこの引き下げはありません。

人員配置の計算に使うのは「定員」ではなく「利用者数」#

職業指導員・生活支援員の必要数は、定員ではなく利用者数で計算します。利用者数は前年度の平均値で、新規に指定を受ける場合は推定数です(指定基準 第186条第2項・第199条で準用)1。定員20人でも前年度の平均利用者数が15人なら、15人で計算します。新設・増床したときの数え方(定員に対する割合と、実績に切り替える時期)は「人員配置の利用者数と常勤換算の数え方」で整理しています。

定員を超えて受け入れるとどうなるか(定員超過利用減算)#

利用者数が次のいずれかに該当すると、所定単位数の**70%**で算定する定員超過利用減算の対象になります(告示第550号)6。

  • 過去3月間の平均:利用定員11人以下の事業所は「定員+3人」を超える場合、12人以上の事業所は「定員×125%」を超える場合
  • 1日の利用者数:利用定員50人以下の事業所は「定員×150%」を超える場合、51人以上の事業所は「定員+(定員−50)×25%+25人」を超える場合

詳しくは「定員超過減算の基準ルールと超過判定の計算方法」を参照してください。

利用者数別の必要人数早見表(職業指導員+生活支援員・常勤換算)#

利用者数を配置比率で割った値(常勤換算)です。数値は小数第3位を切り上げて表示しています。端数の扱いは指定権者の手引で確認してください。

利用者数(Ⅰ)/(Ⅳ) 6:1(Ⅱ)/(Ⅴ) 7.5:1(Ⅲ)/(Ⅵ) 10:1=基準上の最低
10人1.67以上1.34以上1.0以上
15人2.5以上2.0以上1.5以上
20人3.34以上2.67以上2.0以上
25人4.17以上3.34以上2.5以上
30人5.0以上4.0以上3.0以上
40人6.67以上5.34以上4.0以上
60人10.0以上8.0以上6.0以上

いずれの場合も、職業指導員1人以上・生活支援員1人以上をそれぞれ配置し、そのうちいずれか1人以上が常勤でなければなりません15。職業指導員・生活支援員の員数は雇用関係の有無を問いません5。

サービス管理責任者は利用者数60人以下で1人以上、61人以上は60人を超えて40人またはその端数を増すごとに1人を加えた数以上です(61〜100人で2人、101〜140人で3人)1。うち1人以上は常勤です1。

勤務形態一覧表(勤務体制一覧表)の書き方#

人員配置基準を満たしていることは、指定申請・変更届・運営指導のいずれでも「従業者の勤務体制及び勤務形態一覧表」で示します。

  • 様式:令和8年4月以降、指定申請の添付書類は全国共通の標準様式になり、勤務体制一覧表は標準様式4です(就労継続支援A型・B型を含む全サービス共通)8。様式の変遷と自治体独自書類の扱いは「障害福祉の指定申請書式が全国統一に」を参照してください。
  • 運営指導で見られること:各サービスの従業者の員数は、確認文書である勤務体制一覧表をもとに、勤務実績表やその根拠となるタイムカード等から、実際に必要な員数が確保されているかを確認されます9。一覧表と実績がずれていれば指摘の対象です。
  • 常勤換算の計算ルール(解釈通知の定義)5:
    • 常勤換算方法=従業者の勤務延べ時間数÷事業所で常勤の従業者が勤務すべき時間数(1週間に勤務すべき時間数が32時間を下回る場合は32時間を基本とする)
    • 勤務延べ時間数=勤務表上、サービスの提供に従事する時間として明確に位置付けられている時間と、提供のための準備等(待機の時間を含む)として位置付けられている時間の合計。従業者1人につき算入できる上限は、常勤の従業者が勤務すべき勤務時間数
    • 「常勤」=事業所における勤務時間が、その事業所で定められている常勤の従業者が勤務すべき時間数(32時間を下回る場合は32時間を基本)に達していること。雇用形態は問わない
    • 母性健康管理措置、育児・介護・治療のための所定労働時間の短縮等の措置が講じられている場合は、30時間以上の勤務で常勤換算上1として扱える。「常勤」の判定で30時間を常勤の時間数とみなすのは、利用者の処遇に支障がない体制が事業所として整っている場合の例外

兼務している職員は、当該事業所の当該職務に従事する時間だけを算入します。サービス管理責任者が直接処遇職員を兼務した時間を職業指導員等の常勤換算に算入できない点は「サビ管の兼務ルール」で解説しています。

多機能型事業所の人員配置#

B型を就労移行支援やA型などと一体的に運営する多機能型では、次の特例があります。

  • 常勤要件の緩和:一体的に事業を行う多機能型事業所の利用定員の合計が20人未満の場合は、各事業の「職業指導員又は生活支援員のいずれか1人以上は常勤」という規定にかかわらず、多機能型事業所全体で置くべき従業者(医師とサービス管理責任者を除く)のうち1人以上が常勤であればよいとすることができます(指定基準 第215条第1項)1。
  • サービス管理責任者の一体算定:厚生労働大臣が定める多機能型事業所は一の事業所とみなし、サービス管理責任者の数を利用者の数の合計で算定できます(合計60人以下で1人以上、61人以上は60人を超えて40人ごとに1人を加えた数以上。うち1人以上は常勤)(第215条第2項)1。
  • 職員の共有はできない:多機能型であっても、各サービスごとに配置すべき従業者(管理者とサービス管理責任者を除く)の間での兼務は認められず、各サービスごとに必要な員数を確保する必要があります5。ただし、各事業所の利用定員の合計が19人以下の多機能型事業所では、サービス管理責任者とその他の従業者との兼務が可能です5。

つまり「移行10人+B型10人」の多機能型(合計20人)では、B型の職業指導員・生活支援員はB型の利用者数だけで計算し、移行の職員と兼ねることはできません。サビ管は合計20人で1人(常勤)で足ります。

よくある質問#

Q. 管理者とサービス管理責任者を同一人物が兼務することは可能ですか?#

可能です。管理者は管理業務に支障がない範囲で、同一事業所のサービス管理責任者と兼務できます1。ただし、兼務する場合でもそれぞれの業務に十分な時間を確保することが求められます。小規模な事業所ではよく見られる運用です。

Q. 6:1(サービス費(Ⅰ))にすると報酬はどのくらい増えますか?#

定員20名以下・平均工賃月額1万円以上1万5千円未満(区分(七))の場合、サービス費(Ⅰ)は 673単位/日、(Ⅱ)は 584単位/日、(Ⅲ)は 532単位/日 です4。(Ⅱ)から(Ⅰ)への引き上げで1日あたり 89単位、(Ⅲ)から(Ⅱ)で 52単位 の差があります。月22日稼働・利用者20名で計算すると、(Ⅱ)→(Ⅰ)で月額約 39万円 の報酬増となります。ただし、上位の配置比率を満たすための追加の職員人件費との比較が必要です。

Q. 職業指導員や生活支援員に必要な資格はありますか?#

職業指導員・生活支援員には法令上の資格要件は定められていません1。ただし、サービスの質を確保する観点から、障害福祉に関する研修の受講や実務経験のある人材を配置することが望ましいとされています。

Q. 人員基準を一時的に下回った場合、すぐに減算になりますか?#

即月ではありません。1割を超える不足の場合はその翌月から、1割の範囲内の不足の場合はその翌々月から減算が適用されます(1割の範囲内で、翌月の末日までに基準を満たした場合は減算されません)6。ただし、速やかに人員確保の対策を講じる必要があります。突発的な欠員(1割の範囲内)に対する減算猶予の特例(令和8年5月28日の通知改正)は「人員欠如減算の発生条件」で解説しています。

Q. 配置比率(サービス費(Ⅰ)〜(Ⅲ))は年度途中で変更できますか?#

変更は可能ですが、指定権者(都道府県または市町村)への届出が必要です。体制等に関する届出書を提出し、変更が認められた翌月から新しい配置比率に基づく報酬が算定されます。ただし、年度途中の変更は利用者への影響も大きいため、計画的に行うことが重要です。

Q. 定員10名で就労継続支援B型を開設できますか?#

単独のB型事業所は20人以上の規模が必要です(174号 第37条・第88条)7。10人で成り立つのは、一体的に行う事業所の定員合計が20人以上ある多機能型のB型部分、従たる事業所、離島等で都道府県知事が認める地域の3つです75。就労移行支援は令和6年度改定で単独でも10人以上になりましたが7、B型は変わっていません。

Q. 多機能型で、就労移行支援の職員をB型の人員配置に数えられますか?#

数えられません。多機能型でも、各サービスごとに配置すべき従業者(管理者とサービス管理責任者を除く)の間の兼務は認められず、サービスごとに必要な員数を確保します5。共有できるのは管理者とサービス管理責任者で、サビ管は利用者数の合計で算定できます(第215条第2項)1。

Q. 勤務形態一覧表はどの様式を使いますか?#

令和8年4月以降は全国共通の**標準様式4(勤務体制一覧表)**です8。運営指導では、この一覧表をもとに勤務実績表やタイムカード等で実際の員数が確認されます9。

Q. 人員配置に関係する減算は人員欠如減算だけですか?#

いいえ。定員超過利用減算(過去3月の平均利用者数または1日の利用者数が基準を超えた場合に70%算定)も人員・定員に関する減算です6。また、サービス管理責任者の欠如は、職業指導員・生活支援員の欠如とは継続期間の基準が異なり、5月以上継続で50%算定になります6。個別支援計画が作成されていない場合の減算(70%、3月以上は50%)は別の減算です。

Q. 「1.5:1」や「人員配置体制加算」はB型にもありますか?#

ありません。1.5:1・1.7:1・2.0:1・2.5:1の配置比率は生活介護の人員配置体制加算(Ⅰ)〜(Ⅳ)の要件で、B型の報酬体系は6:1・7.5:1・10:1の3段階です2。生活介護については「生活介護の人員配置体制加算」を参照してください。


制度上の根拠#

  • 報酬告示(平成18年厚生労働省告示第523号)別表 第14の1 就労継続支援B型サービス費4
  • 留意事項通知(就労継続支援B型サービス費の区分・人員配置の取扱い)2
  • 指定基準(平成18年厚生労働省令第171号)第199条において準用する第186条(職業指導員及び生活支援員)・第215条(多機能型の特例)1
  • 令和6年度障害福祉サービス等報酬改定における主な改定内容(人員配置6:1の報酬体系の創設)3
  • 厚生労働大臣が定める利用者の数の基準、従業者の員数の基準及び営業時間の時間数並びに所定単位数に乗じる割合(平成18年厚生労働省告示第550号・人員欠如減算)6
  • 障害福祉サービス事業の設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第174号)第37条(規模)・第62条の2・第76条・第88条(準用)・第89条(多機能型の規模の特例)7
  • 指定基準の解釈通知(障発第1206001号)第二 総論1(事業者指定の単位)・2(常勤換算方法等の定義)、第十一(職業指導員等)、第十六(多機能型の特例)5
  • 指定申請等の様式の公布について(令和7年3月31日事務連絡・標準様式4 勤務体制一覧表)8
  • 集団指導・運営指導マニュアル(令和8年6月)(勤務体制一覧表による員数確認)9

Footnotes#

  1. 厚生労働省「指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準」(平成18年厚生労働省令第171号)第199条において準用する第186条(職業指導員及び生活支援員)・第215条(多機能型事業所の特例) https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100171 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11 ↩12 ↩13 ↩14 ↩15 ↩16 ↩17

  2. 厚生労働省「令和6年度 費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について」(留意事項通知・就労継続支援B型サービス費の区分/人員配置の取扱い) https://www.mhlw.go.jp/content/001494356.pdf ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6

  3. 厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定における主な改定内容」(人員配置6:1の報酬体系の創設) https://www.mhlw.go.jp/content/001216034.pdf ↩ ↩2

  4. 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(報酬告示・平成18年厚生労働省告示第523号)別表介護給付費等単位数表 第14の1 就労継続支援B型サービス費 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8477&dataType=0&pageNo=1 ↩ ↩2 ↩3 ↩4

  5. 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準について」(解釈通知・障発第1206001号・令和6年度改正後)第二 総論1(従たる事業所:就労継続支援A型・B型は10人以上)、2(常勤換算方法・勤務延べ時間数・常勤の定義、短時間勤務措置の30時間)、第十一の1(職業指導員及び生活支援員:各1人以上・いずれか1人以上常勤・雇用関係の有無を問わない)、第十六(多機能型:サービスごとの従業者の兼務不可、合計19人以下はサビ管と他の従業者の兼務可) https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001472116.pdf ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10

  6. 厚生労働省「厚生労働大臣が定める利用者の数の基準、従業者の員数の基準及び営業時間の時間数並びに所定単位数に乗じる割合等」(平成18年厚生労働省告示第550号・人員欠如減算) https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8503&dataType=0&pageNo=1 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7

  7. 「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく障害福祉サービス事業の設備及び運営に関する基準」(平成18年厚生労働省令第174号)第37条(規模:二十人以上、離島等は十人以上)・第62条の2(就労移行支援:十人以上)・第76条(従たる事業所:十人以上)・第88条(就労継続支援B型への準用)・第89条(多機能型に関する規模の特例) https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100174 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11

  8. 厚生労働省「指定申請等の様式(こども家庭庁長官及び厚生労働大臣が定める様式等)の公布について」(令和7年3月31日事務連絡)標準様式一覧(標準様式4:勤務体制一覧表) https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001471282.pdf ↩ ↩2 ↩3

  9. 厚生労働省「指定障害福祉サービス事業者等に対する集団指導・運営指導マニュアル」(令和8年6月)p.33(勤務体制一覧表・勤務実績表・タイムカードによる員数の確認) https://www.mhlw.go.jp/content/260609-2.pdf ↩ ↩2 ↩3

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