就労継続支援B型の基本報酬 — 6つのサービス費区分#
就労継続支援B型の基本報酬(就労継続支援B型サービス費)は、評価方式(平均工賃月額方式/参加等評価方式)× 人員配置(6:1/7.5:1/10:1)の組み合わせで(Ⅰ)〜(Ⅵ)の6区分に分かれます12。
| サービス費 | 評価方式 | 人員配置(職業指導員・生活支援員の総数) | 前提条件 |
|---|---|---|---|
| (Ⅰ) | 平均工賃月額 | 利用者数を6で除した数以上 | 工賃向上計画を作成していること |
| (Ⅱ) | 平均工賃月額 | 利用者数を7.5で除した数以上((Ⅰ)を算定している場合を除く) | 工賃向上計画を作成していること |
| (Ⅲ) | 平均工賃月額 | 利用者数を10で除した数以上((Ⅰ)(Ⅱ)を算定している場合を除く) | 工賃向上計画を作成していること |
| (Ⅳ) | 参加等評価 | 利用者数を6で除した数以上 | ((Ⅰ)〜(Ⅲ)を算定している場合を除く) |
| (Ⅴ) | 参加等評価 | 利用者数を7.5で除した数以上((Ⅳ)を算定している場合を除く) | 同上 |
| (Ⅵ) | 参加等評価 | 利用者数を10で除した数以上((Ⅳ)(Ⅴ)を算定している場合を除く) | 同上 |
- 平均工賃月額方式((Ⅰ)〜(Ⅲ)) — 事業所の前年度実績における平均工賃月額に応じて基本報酬の区分が決まる方式です。工賃実績が高い事業所ほど高い報酬が設定されており、工賃向上計画(平成24年障発0411第4号の基本指針に基づくもの)を作成している事業所が対象です2
- 参加等評価方式((Ⅳ)〜(Ⅵ)) — 平均工賃月額によらず、定員規模と人員配置のみに応じた報酬体系です。利用者を通所させて提供した場合のほか、在宅において提供した場合も算定対象になることが明記されています2
人員配置6:1の類型((Ⅰ)・(Ⅳ))は、多様な利用者への対応を行う事業所がさらなる手厚い人員配置をできるよう、令和6年度報酬改定で新設されたものです3。
本記事では、平均工賃月額方式((Ⅰ)〜(Ⅲ)・各14区分)と参加等評価方式((Ⅳ)〜(Ⅵ))の全単位数を掲載しています。なお、指定障害者支援施設が行う就労継続支援B型も、この(Ⅰ)〜(Ⅵ)と同じ単位数表を用います1。
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令和8年6月改定による区分変更のポイント#
令和8年6月の臨時改定により、平均工賃月額に応じた基本報酬の区分基準が見直されました4。
見直しの理由と内容#
令和6年度改定で平均工賃月額の算定方式が「1日当たり平均利用者数ベース」に変わった結果、全国の平均工賃月額が約6千円上昇し、想定以上に高い報酬区分の事業所の割合が増加しました。これに対応するため、基本報酬区分の基準額をそれぞれ3千円引き上げる見直しが行われています(引き上げ幅は平均工賃月額の上昇幅約6千円の2分の1である3千円に留められています)4。
あわせて、次の配慮措置が講じられています4。
- 令和6年度改定前後で区分が上がっていない事業所は、見直しの適用対象外とする
- 見直しにより区分が下がる事業所について、基本報酬の減少額が3%程度に収まるよう中間的な区分を新設する
- 令和6年度改定で単価を引き下げた区分(七)と(八)の間の基準は引き上げず据え置く
「適用対象外」の正確な範囲 — 改正告示の経過措置#
「区分が上がっていない事業所は適用対象外」の正確な範囲は、改正告示(令和8年3月31日 こども家庭庁・厚生労働省告示第5号)の附則第2条「就労継続支援B型サービス費に係る経過措置」に規定されています1。
- 対象 — 改正前の就労継続支援B型サービス費の算定を受けたことがある事業所等(=既存事業所)のうち、令和6年度における区分が令和5年度における区分と同じ、又は令和5年度より低下している事業所等
- 効果 — これらの事業所等の算定については「なお従前の例によることができる」と規定されています。改定前の8区分の基準額・単位数による算定を続けることができるという「できる」規定であり、旧区分に強制的に固定されるものではありません
- 判定の特例 — ①令和6年度に注9の規定により平均工賃月額が1万円未満の場合とみなして算定していた事業所等は令和7年度における区分で判定します。②令和6年4月以降に注9ただし書(指定を受けた日から6月間における平均工賃月額)により算定していた事業所等は当該算定を開始した月における区分で判定します
- 期限 — 附則に経過措置の終期の定めはありません(令和8年6月時点)
サービスコード表(令和8年6月施行版)にも、新14区分のコードと並んで「(R8改定対象外)」と表記された旧8区分(例:区分(一)は4万5千円以上)の行が引き続き収載されています5。
新設された中間区分(A)〜(F)#
令和8年6月改定で新設された中間区分は以下の6つです4。
- 区分(A) — 旧区分(一)と(二)の間に新設
- 区分(B) — 旧区分(二)と(三)の間に新設
- 区分(C) — 旧区分(三)と(四)の間に新設
- 区分(D) — 旧区分(四)と(五)の間に新設
- 区分(E) — 旧区分(五)と(六)の間に新設
- 区分(F) — 旧区分(六)と(七)の間に新設
旧区分(七)(八)は変更なし#
旧区分(七)と(八)については、区分の範囲・単位数ともに変更されていません4。これらの区分は平均工賃月額が1万5千円未満の事業所に対応しており、今回の中間区分新設の対象範囲(旧区分(一)〜(六)間)には含まれません。
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区分基準額の対応表#
事業所の平均工賃月額がどの区分に該当するかは、以下の対応表で確認できます14。
| R8区分 | 旧区分 | 平均工賃月額の範囲 | 種別 |
|---|---|---|---|
| (一) | 旧(一)相当 | 4万8千円以上 | R8改定対象 |
| (A) | ー | 4万5千円以上4万8千円未満 | R8新設 |
| (二) | 旧(二)相当 | 3万8千円以上4万5千円未満 | R8改定対象 |
| (B) | ー | 3万5千円以上3万8千円未満 | R8新設 |
| (三) | 旧(三)相当 | 3万3千円以上3万5千円未満 | R8改定対象 |
| (C) | ー | 3万円以上3万3千円未満 | R8新設 |
| (四) | 旧(四)相当 | 2万8千円以上3万円未満 | R8改定対象 |
| (D) | ー | 2万5千円以上2万8千円未満 | R8新設 |
| (五) | 旧(五)相当 | 2万3千円以上2万5千円未満 | R8改定対象 |
| (E) | ー | 2万円以上2万3千円未満 | R8新設 |
| (六) | 旧(六)相当 | 1万8千円以上2万円未満 | R8改定対象 |
| (F) | ー | 1万5千円以上1万8千円未満 | R8新設 |
| (七) | 旧(七) | 1万円以上1万5千円未満 | R8改定対象外 |
| (八) | 旧(八) | 1万円未満 | R8改定対象外 |
「種別」列のうち「R8新設」が今回の臨時改定で追加された中間区分です。なお、この表の基準額が適用されるのは見直しの適用対象となる事業所です。令和6年度における区分が令和5年度における区分と同じ、又は低下している既存事業所は、経過措置(改正告示附則第2条)により、改定前の8区分の基準額(例:区分(一)は4万5千円以上)のまま算定を続けることができます15(経過措置の詳細はこちら)。自事業所がどちらの区分表によるかは、体制届の際に指定権者へ確認してください。
なお、地域のB型事業所を探す・比較する場合は、当社運営のはなえみ就労ナビ(例:東京都の就労継続支援B型事業所一覧)で都道府県別に確認できます。
サービス費(Ⅰ) — 人員配置6:1(平均工賃月額方式)#
就労継続支援B型サービス費(Ⅰ)は、工賃向上計画を作成している事業所であって、職業指導員・生活支援員の総数(常勤換算)が利用者数を6で除した数以上の事業所に適用されます2。定員規模ごとの1日あたりの単位数は以下のとおりです1。
| 区分 | 20人以下 | 21-40人 | 41-60人 | 61-80人 | 81人以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| (一) | 837 | 746 | 700 | 688 | 666 |
| (A) | 812 | 724 | 679 | 668 | 647 |
| (二) | 805 | 717 | 674 | 662 | 640 |
| (B) | 781 | 696 | 654 | 643 | 621 |
| (三) | 758 | 676 | 636 | 625 | 605 |
| (C) | 738 | 660 | 620 | 609 | 590 |
| (四) | 738 | 660 | 620 | 609 | 590 |
| (D) | 726 | 641 | 602 | 591 | 573 |
| (五) | 726 | 637 | 600 | 589 | 570 |
| (E) | 705 | 624 | 586 | 575 | 557 |
| (六) | 703 | 624 | 586 | 575 | 557 |
| (F) | 682 | 606 | 569 | 558 | 541 |
| (七) | 673 | 600 | 563 | 553 | 535 |
| (八) | 590 | 526 | 494 | 485 | 468 |
単位は「単位/日」です。区分(一)・定員20人以下の837単位が就労継続支援B型の基本報酬の最高値です1。
サービス費(Ⅱ) — 人員配置7.5:1(平均工賃月額方式)#
就労継続支援B型サービス費(Ⅱ)は、工賃向上計画を作成している事業所であって、職業指導員・生活支援員の総数(常勤換算)が利用者数を7.5で除した数以上の事業所に適用されます(サービス費(Ⅰ)を算定している場合を除く)2。
| 区分 | 20人以下 | 21-40人 | 41-60人 | 61-80人 | 81人以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| (一) | 748 | 666 | 625 | 614 | 594 |
| (A) | 726 | 647 | 607 | 596 | 577 |
| (二) | 716 | 637 | 599 | 588 | 568 |
| (B) | 695 | 618 | 582 | 571 | 551 |
| (三) | 669 | 596 | 561 | 551 | 533 |
| (C) | 649 | 580 | 545 | 535 | 518 |
| (四) | 649 | 580 | 545 | 535 | 518 |
| (D) | 637 | 563 | 529 | 519 | 503 |
| (五) | 637 | 557 | 525 | 515 | 498 |
| (E) | 618 | 544 | 511 | 501 | 485 |
| (六) | 614 | 544 | 511 | 501 | 485 |
| (F) | 596 | 528 | 496 | 486 | 471 |
| (七) | 584 | 520 | 488 | 479 | 463 |
| (八) | 537 | 478 | 449 | 440 | 425 |
サービス費(Ⅰ)との差は、同一区分・定員規模で概ね53〜91単位程度です。たとえば区分(一)・定員20人以下では、サービス費(Ⅰ)が837単位に対し、サービス費(Ⅱ)は748単位で、差は89単位となっています1。
サービス費(Ⅲ) — 人員配置10:1(平均工賃月額方式)#
就労継続支援B型サービス費(Ⅲ)は、工賃向上計画を作成している事業所であって、職業指導員・生活支援員の総数(常勤換算)が利用者数を10で除した数以上の事業所に適用されます(サービス費(Ⅰ)・(Ⅱ)を算定している場合を除く)2。10:1は指定基準(人員基準)上の最低配置と同じ水準であり、平均工賃月額方式の中では最も単位数が低い体系です。
| 区分 | 20人以下 | 21-40人 | 41-60人 | 61-80人 | 81人以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| (一) | 682 | 609 | 564 | 554 | 535 |
| (A) | 662 | 591 | 548 | 538 | 519 |
| (二) | 653 | 584 | 541 | 530 | 512 |
| (B) | 634 | 567 | 525 | 515 | 497 |
| (三) | 611 | 547 | 508 | 498 | 480 |
| (C) | 594 | 532 | 493 | 484 | 467 |
| (四) | 594 | 532 | 493 | 483 | 467 |
| (D) | 577 | 517 | 479 | 469 | 453 |
| (五) | 572 | 511 | 474 | 465 | 449 |
| (E) | 557 | 497 | 461 | 452 | 437 |
| (六) | 557 | 497 | 461 | 452 | 437 |
| (F) | 541 | 483 | 448 | 439 | 424 |
| (七) | 532 | 475 | 441 | 432 | 417 |
| (八) | 490 | 438 | 405 | 397 | 384 |
区分(一)・定員20人以下は682単位であり、6:1配置のサービス費(Ⅰ)の同条件(837単位)との差は155単位です1。
参加等評価方式の基本報酬(サービス費(Ⅳ)〜(Ⅵ))#
参加等評価方式を選択した場合は、平均工賃月額による区分はなく、定員規模と人員配置のみに応じて単位数が決まります12。利用者を通所させて提供した場合のほか、在宅において提供した場合、施設入所支援を併せて利用する者に提供した場合に算定します2。
サービス費(Ⅳ) — 参加等評価・人員配置6:1#
| 定員規模 | 単位/日 |
|---|---|
| 20人以下 | 584 |
| 21-40人 | 519 |
| 41-60人 | 488 |
| 61-80人 | 479 |
| 81人以上 | 462 |
サービス費(Ⅴ) — 参加等評価・人員配置7.5:1#
サービス費(Ⅳ)を算定している場合を除きます2。
| 定員規模 | 単位/日 |
|---|---|
| 20人以下 | 530 |
| 21-40人 | 471 |
| 41-60人 | 443 |
| 61-80人 | 434 |
| 81人以上 | 419 |
サービス費(Ⅵ) — 参加等評価・人員配置10:1#
サービス費(Ⅳ)・(Ⅴ)を算定している場合を除きます2。
| 定員規模 | 単位/日 |
|---|---|
| 20人以下 | 484 |
| 21-40人 | 430 |
| 41-60人 | 398 |
| 61-80人 | 390 |
| 81人以上 | 376 |
参加等評価方式((Ⅳ)〜(Ⅵ))は、令和8年6月臨時改定の区分基準見直しの対象外であり、単位数に変更はありません4。
テーブルの見方と活用ポイント#
自事業所の単位数を特定する方法#
基本報酬の単位数を特定するには、以下の3つの条件を確認してください。
- 評価方式 — 平均工賃月額方式(工賃向上計画の作成が前提)であれば(Ⅰ)〜(Ⅲ)、参加等評価方式であれば(Ⅳ)〜(Ⅵ)です2
- 人員配置 — 職業指導員・生活支援員の総数(常勤換算)が利用者数の6分の1以上なら(Ⅰ)/(Ⅳ)、7.5分の1以上なら(Ⅱ)/(Ⅴ)、10分の1以上なら(Ⅲ)/(Ⅵ)です2
- 利用定員規模と平均工賃月額 — 定員に応じて5段階の列を選び、平均工賃月額方式の場合はさらに前年度実績の平均工賃月額を「区分基準額の対応表」と照合して行を選びます1
この条件が交差するセルの値が、事業所の基本報酬の単位数(1日あたり)となります。
令和8年6月1日以降の新規指定事業所は98.4%単価#
令和8年6月1日以降に新規に指定を受けた事業所(中山間地域等に所在する事業所や、都道府県知事が地域に特に必要と指定する事業所を除く)は、令和9年度報酬改定までの間の臨時応急的な措置として、サービス費(Ⅰ)〜(Ⅲ)の所定単位数に代えて1000分の984に相当する単位数を算定します14。ただし、視覚・聴覚言語障害者支援体制加算または高次脳機能障害者支援体制加算を1日以上算定している事業所の月、医療連携体制加算(Ⅳ)を1日以上算定している利用者の月は、所定単位数を算定します1。既存事業所は従前どおりです4。
中間区分新設によるクリフ問題の緩和#
旧8区分体系では、区分の境界付近で平均工賃月額がわずかに下がっただけで、報酬が大幅に減少する「クリフ(崖)効果」が生じていました。
たとえば、サービス費(Ⅰ)・定員20人以下において、旧区分(一)(837単位)の直下に旧区分(二)(805単位)が位置していたため、平均工賃月額が基準額をわずかに下回ると一度に32単位の減額が発生していました1。
新14区分体系では、区分(一)(837単位)と区分(二)(805単位)の間に区分(A)(812単位)が挿入されたため、段階的な変動に緩和されています。具体的には、区分(一)→ 区分(A)で25単位の減額、区分(A)→ 区分(二)で7単位の減額となり、1回あたりの変動幅が小さくなっています14。
定員規模による単位数の傾向#
全区分・全サービス費類型に共通して、定員規模が大きい事業所ほど1日あたりの単位数は低くなります1。
- 定員20人以下 — 最も高い単位数が設定されています
- 定員81人以上 — 最も低い単位数が設定されています
サービス費(Ⅰ)・区分(一)を例にとると、定員20人以下の837単位に対し、定員81人以上は666単位で、その差は**171単位(約20%減)**です1。
事業所の経営においては、この定員規模による単位数の差と、実際の利用率(利用定員に対する1日あたりの平均利用者数の割合)を考慮したうえで、適切な事業規模を検討することが重要です。
地域単価|単位数を「円」にするときの地域区分別の1単位の単価#
基本報酬の表は「単位」で示されています。実際の報酬額は、単位数に事業所の所在地の地域区分に応じた「1単位の単価」を乗じて求めます。単価は「こども家庭庁長官及び厚生労働大臣が定める一単位の単価」(平成18年厚生労働省告示第539号)が定めており、就労継続支援(A型・B型)は次のとおりです6。
| 地域区分 | 就労継続支援(A型・B型)の1単位の単価 | 参考:上乗せ割合 |
|---|---|---|
| 1級地(東京都特別区) | 11.14円(千分の1,114) | 20% |
| 2級地 | 10.91円 | 16% |
| 3級地 | 10.86円 | 15% |
| 4級地 | 10.68円 | 12% |
| 5級地 | 10.57円 | 10% |
| 6級地 | 10.34円 | 6% |
| 7級地 | 10.17円 | 3% |
| その他 | 10.00円 | 0% |
単価は「10円+(10円×地域別の上乗せ割合×サービス別の人件費割合)」という考え方で設定されており、同じ級地でもサービスによって異なります(1級地の例:就労継続支援11.14円、就労移行支援11.18円、生活介護11.22円、施設入所支援11.32円、共同生活援助11.60円)67。どの市町村がどの級地かは同告示の二の表に列挙されており、請求時の事業所台帳にも「地域区分」を記載します68。令和6〜8年度の級地は原則として介護報酬と同じ区分で、平成30年度改定時の経過措置は令和8年度末まで延長されています7。令和9年度改定に向けては、公務員の地域手当の見直し(7区分→5区分)を踏まえた地域区分の見直しが検討されています7。
計算例#
4級地(例:神戸市・船橋市)の定員20人以下・サービス費(Ⅰ)の事業所で、基本報酬が700単位の区分に該当する利用者が1日利用した場合、700単位×10.68円=7,476円です。同じ700単位でも、その他地域(10.00円)なら7,000円、1級地(11.14円)なら7,798円になります6。
「スコア方式」「スコア表」はB型にもあるのか#
現行のB型の基本報酬は、平均工賃月額方式(サービス費(Ⅰ)〜(Ⅲ))と利用者の就労や生産活動等への参加等による方式(サービス費(Ⅳ)〜(Ⅵ))の2本立てで、スコア方式は採用されていません1。「スコア方式」「スコア表」は就労継続支援A型の基本報酬の仕組み(厚生労働大臣が定める事項及び評価方法〔令和3年厚生労働省告示第88号〕による評価点)です。
ただし、令和8年9月28日の第64回障害福祉報酬改定検討チームでは、B型について「平均工賃月額のみによる評価ではなく、障害の程度や支援時間・支援内容、事業運営の透明性や地域への貢献度等も勘案した多様な観点による評価」を行う方向性と、平均工賃月額の算定で年間開所日数を269日を上限とすることが検討案として示されました9。いわゆる「B型のスコア方式」は令和9年度改定に向けた検討段階で、現時点で決まったものではありません。詳細は第64回検討チーム・就労系サービスの論点等で整理しています。
よくある質問#
Q. 就労継続支援B型の地域単価はいくらですか?#
事業所の所在地の地域区分で決まり、1級地11.14円、2級地10.91円、3級地10.86円、4級地10.68円、5級地10.57円、6級地10.34円、7級地10.17円、その他10.00円です(A型も同じ)6。
Q. 自分の事業所の地域区分はどこで分かりますか?#
単価告示(平成18年厚生労働省告示第539号)の二の表に、級地ごとの都道府県・市町村名が列挙されています6。指定権者の報酬改定ページや、請求時に事業所台帳に記載した地域区分でも確認できます8。
Q. B型にスコア表はありますか?#
現行制度にはありません。スコア方式はA型の基本報酬の仕組みです。B型は平均工賃月額方式と参加等評価方式で、第64回検討チームで多様な観点による評価への見直しが検討案として示されている段階です19。
Q. 人員配置6:1の類型はいつからありますか?#
令和6年度報酬改定で新設されました。多様な利用者への対応を行う事業所について、さらなる手厚い人員配置ができるよう、平均工賃月額方式・参加等評価方式の双方に6:1の報酬体系(サービス費(Ⅰ)・(Ⅳ))が創設されています3。
Q. 指定障害者支援施設で行う就労継続支援B型の単位数は別の表ですか?#
別の表ではありません。報酬告示のサービス費(Ⅰ)〜(Ⅵ)は、指定就労継続支援B型事業所と指定障害者支援施設に共通の単位数として規定されています1。
Q. 平均工賃月額方式と参加等評価方式は年度の途中で変更できますか?#
評価方式の変更は、原則として年度単位の届出により行います。次年度の報酬算定に向けて、前年度の実績を踏まえたうえで、年度開始前に届出を行う必要があります。具体的な届出期限・手続きは指定権者に確認してください。
Q. 令和8年6月改定の中間区分は、すべての事業所に自動的に適用されますか?#
一律ではありません。改正告示の経過措置(附則第2条)により、令和6年度における区分が令和5年度における区分と同じ、又は低下している既存事業所は、改定前の8区分により算定を続けることができます1(改定概要資料では「令和6年度改定前後で区分が上がっていない事業所は見直しの適用対象外」と説明されています4)。判定には特例があり、令和6年度に平均工賃月額1万円未満とみなして算定していた事業所は令和7年度の区分で、令和6年4月以降に新規指定から6月間の平均工賃月額で算定していた事業所はその算定開始月の区分で判定します1。適用対象の事業所は、前年度実績の平均工賃月額をもとに新しい区分基準で該当区分を確認し、体制届の届出を行ってください。自事業所の取扱いは指定権者に確認してください。
Q. 区分(C)と区分(四)の単位数が同じなのはなぜですか?#
サービス費(Ⅰ)の定員20人以下の場合、区分(C)と区分(四)はいずれも738単位と同額です。これは、中間区分の新設が「見直しにより区分が下がる事業所の減少額を3%程度に収める」ための配慮措置であり、元の旧区分の単位数を変更しない形で挿入されたためです4。同様に、区分(E)と区分(六)も一部の定員規模で同額となっています1。
制度上の根拠#
- 報酬告示(平成18年厚生労働省告示第523号)別表 第14の1 就労継続支援B型サービス費((Ⅰ)〜(Ⅵ)の単位数・注1〜注17)および改正告示(令和8年3月31日 こども家庭庁・厚生労働省告示第5号)附則第1条・第2条(適用期日・就労継続支援B型サービス費に係る経過措置)1
- 留意事項通知(令和6年度 費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項・就労継続支援B型サービス費の取扱い)2
- 令和6年度障害福祉サービス等報酬改定における主な改定内容(人員配置6:1の報酬体系の創設)3
- 令和8年度障害福祉サービス等報酬改定における改定事項について(基準額3千円引き上げ・中間区分の新設・新規事業所の応急的単価)4
- 介護給付費等単位数サービスコード表(令和8年6月施行版・分冊2)(新14区分のコードと「(R8改定対象外)」表記の旧8区分のコードが併存)5
Footnotes#
-
厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(報酬告示・平成18年厚生労働省告示第523号)別表介護給付費等単位数表 第14の1 就労継続支援B型サービス費((Ⅰ)〜(Ⅵ)の単位数・注1〜注17) https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8477&dataType=0&pageNo=1 /同基準の一部を改正する告示(令和8年3月31日 こども家庭庁・厚生労働省告示第5号)附則第1条・第2条(適用期日・就労継続支援B型サービス費に係る経過措置) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11 ↩12 ↩13 ↩14 ↩15 ↩16 ↩17 ↩18 ↩19 ↩20 ↩21 ↩22 ↩23 ↩24
-
厚生労働省「令和6年度 費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について」(留意事項通知・就労継続支援B型サービス費の取扱い) https://www.mhlw.go.jp/content/001494356.pdf ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11 ↩12 ↩13
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厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定における主な改定内容」(人員配置6:1の報酬体系の創設) https://www.mhlw.go.jp/content/001216034.pdf ↩ ↩2 ↩3
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厚生労働省「令和8年度障害福祉サービス等報酬改定における改定事項について」(基本報酬区分の基準額3千円引き上げ・中間区分の新設・新規事業所の応急的単価) https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001698008.pdf ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11 ↩12 ↩13
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厚生労働省「介護給付費等単位数サービスコード表(令和8年6月施行版・分冊2)」(新14区分のコードと「(R8改定対象外)」表記の旧8区分のコードが併存) https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001696434.pdf ↩ ↩2 ↩3
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「こども家庭庁長官及び厚生労働大臣が定める一単位の単価並びに厚生労働大臣が定める一単位の単価」(平成18年厚生労働省告示第539号。最終改正 令和7年3月31日こども家庭庁・厚生労働省告示第4号)一(地域区分・サービス種類ごとの割合:就労継続支援 一級地 千分の千百十四〜七級地 千分の千十七、その他 千分の千)、二(地域区分に属する地域) https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8493&dataType=0 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6
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厚生労働省・こども家庭庁「地域区分について(報告)」(第52回障害福祉報酬改定検討チーム 資料3、令和8年1月22日)p.3(1単位の単価=10円+10円×地域別上乗せ割合×サービス別人件費割合、8区分の上乗せ割合)、p.4(生活介護の級地別単価の例)、p.5〜6(経過措置・令和8年度末まで)、p.1(令和9年度改定に向けた見直しスケジュール) https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001638100.pdf ↩ ↩2 ↩3
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厚生労働省「介護給付費等に係る支給決定事務等について(事務処理要領・令和8年7月版)」p.193(事業所台帳の「地域区分」欄:一単位の単価告示に定める当該事業所が所在する地域区分を記載) https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001721666.pdf ↩ ↩2
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厚生労働省・こども家庭庁「就労系サービスに係る報酬・基準について≪論点等≫」(第64回障害福祉報酬改定検討チーム資料、令和8年9月28日)p.90〜91(就労継続支援B型 論点1:多様な観点による評価・年間開所日数269日上限) https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001752771.pdf ↩ ↩2
