B型

【令和8年6月改定対応】就労継続支援B型 基本報酬 全単位数一覧表

公開: 2026年6月23日更新: 2026年6月30日

就労継続支援B型の基本報酬 — 2つの評価方式#

就労継続支援B型の基本報酬は、事業所がどの評価方式を選択するかによって報酬体系が大きく異なります。事業所は年度ごとに以下の2方式のいずれかを選択し、届け出る必要があります1

  • 平均工賃月額方式 — 事業所の前年度実績における利用者への平均工賃月額に応じて、基本報酬の区分が決まる方式です。工賃実績が高い事業所ほど高い報酬が設定されており、工賃向上への取り組みが直接報酬に反映されます
  • 参加等評価方式 — 平均工賃月額によらず、利用者の地域活動・社会参加への支援実績に応じて評価する方式です。定員規模に応じた報酬体系となっています

方式選択の判断基準:

  • 平均工賃月額方式が適しているケース — 工賃実績が一定水準以上(概ね月額1万5千円以上)で安定している事業所
  • 参加等評価方式が適しているケース — 重度の障害がある利用者が多く、工賃実績が低い事業所

本記事では、平均工賃月額方式(14区分)と参加等評価方式の両方の報酬テーブルを掲載しています。


令和8年6月改定による区分変更のポイント#

令和8年6月の臨時改定により、就労継続支援B型の基本報酬における区分体系が大幅に見直されました1。この改定の最大のポイントは、従来の8区分(一)〜(八)から14区分への細分化です。

旧8区分から新14区分への変更#

令和6年度改定時点では、就労継続支援B型の基本報酬は、事業所の平均工賃月額に応じて(一)〜(八)の8段階で区分されていました。しかし、この8区分体系では、区分の境界をわずかに下回った事業所の報酬が大幅に下がる「クリフ(崖)問題」が指摘されていました1

令和8年6月改定では、旧区分(一)〜(六)の間に新たな中間区分を6つ挿入し、合計14区分とすることで、工賃月額に応じた報酬の変動をより緩やかにしています1

新設された中間区分(A)〜(F)#

令和8年6月改定で新設された中間区分は以下の6つです1

  • 区分(A) — 旧区分(一)と(二)の間に新設
  • 区分(B) — 旧区分(二)と(三)の間に新設
  • 区分(C) — 旧区分(三)と(四)の間に新設
  • 区分(D) — 旧区分(四)と(五)の間に新設
  • 区分(E) — 旧区分(五)と(六)の間に新設
  • 区分(F) — 旧区分(六)と(七)の間に新設

旧区分(七)(八)は変更なし#

旧区分(七)と(八)については、令和8年6月改定の対象外であり、区分の範囲・単位数ともに変更されていません1。これらの区分は平均工賃月額が1万5千円未満の事業所に対応しており、今回の中間区分新設の対象範囲(旧区分(一)〜(六)間)には含まれません。

区分基準額の対応表#

事業所の平均工賃月額がどの区分に該当するかは、以下の対応表で確認できます1

R8区分旧区分平均工賃月額の範囲種別
(一)旧(一)相当4万8千円以上R8改定対象
(A)4万5千円以上4万8千円未満R8新設
(二)旧(二)相当3万8千円以上4万5千円未満R8改定対象
(B)3万5千円以上3万8千円未満R8新設
(三)旧(三)相当3万3千円以上3万5千円未満R8改定対象
(C)3万円以上3万3千円未満R8新設
(四)旧(四)相当2万8千円以上3万円未満R8改定対象
(D)2万5千円以上2万8千円未満R8新設
(五)旧(五)相当2万3千円以上2万5千円未満R8改定対象
(E)2万円以上2万3千円未満R8新設
(六)旧(六)相当1万8千円以上2万円未満R8改定対象
(F)1万5千円以上1万8千円未満R8新設
(七)旧(七)1万円以上1万5千円未満R8改定対象外
(八)旧(八)1万円未満R8改定対象外

「種別」列のうち「R8新設」が今回の臨時改定で追加された中間区分です。自事業所の前年度実績に基づく平均工賃月額を確認し、上記テーブルから該当する区分を特定してください。

サービス費(Ⅰ) — 人員配置7.5:1#

就労継続支援B型サービス費(Ⅰ)は、利用者に対する職業指導員等の配置が7.5:1以上の事業所に適用されます。定員規模ごとの1日あたりの単位数は以下のとおりです1

区分20人以下21-40人41-60人61-80人81人以上
(一)837746700688666
(A)812724679668647
(二)805717674662640
(B)781696654643621
(三)758676636625605
(C)738660620609590
(四)738660620609590
(D)726641602591573
(五)726637600589570
(E)705624586575557
(六)703624586575557
(F)682606569558541
(七)673600563553535
(八)590526494485468

単位は「単位/日」です。区分(一)・定員20人以下の837単位が最も高く、区分(八)・定員81人以上の468単位が最も低い設定となっています1

サービス費(Ⅱ) — 人員配置10:1#

就労継続支援B型サービス費(Ⅱ)は、利用者に対する職業指導員等の配置が10:1以上7.5:1未満の事業所に適用されます。サービス費(Ⅰ)と比較して、人員配置が緩やかなため、各区分・定員規模において単位数が低く設定されています1

区分20人以下21-40人41-60人61-80人81人以上
(一)748666625614594
(A)726647607596577
(二)716637599588568
(B)695618582571551
(三)669596561551533
(C)649580545535518
(四)649580545535518
(D)637563529519503
(五)637557525515498
(E)618544511501485
(六)614544511501485
(F)596528496486471
(七)584520488479463
(八)537478449440425

サービス費(Ⅰ)との差は、同一区分・定員規模で概ね70〜90単位程度です。たとえば区分(一)・定員20人以下では、サービス費(Ⅰ)が837単位に対し、サービス費(Ⅱ)は748単位で、差は89単位となっています1

施設版(指定障害者支援施設)#

指定障害者支援施設で就労継続支援B型を実施する場合の基本報酬は、通常の事業所版(サービス費(Ⅰ)・(Ⅱ))とは別に規定されています。施設版は、入所施設という特性上、人員配置基準が事業所版とは異なる体系で設定されており、単位数も事業所版より低い水準となっています1

区分20人以下21-40人41-60人61-80人81人以上
(一)682609564554535
(A)662591548538519
(二)653584541530512
(B)634567525515497
(三)611547508498480
(C)594532493484467
(四)594532493483467
(D)577517479469453
(五)572511474465449
(E)557497461452437
(六)557497461452437
(F)541483448439424
(七)532475441432417
(八)490438405397384

施設版の区分(一)・定員20人以下は682単位であり、サービス費(Ⅰ)の同条件(837単位)と比較すると155単位低い水準です1。これは施設入所者に対しては別途、施設入所支援の報酬が算定されるため、日中活動部分の報酬は通常事業所より低く設定されていることによるものです。


参加等評価方式の基本報酬#

参加等評価方式を選択した場合は、平均工賃月額による区分はなく、定員規模のみに応じて単位数が決まります1

サービス費(Ⅲ) — 参加等評価(7.5:1以上)#

定員規模単位/日
20人以下584
21-40人519
41-60人488
61-80人479
81人以上462

サービス費(Ⅳ) — 参加等評価(10:1以上)#

定員規模単位/日
20人以下530
21-40人471
41-60人443
61-80人434
81人以上419

施設版 — 参加等評価#

定員規模単位/日
20人以下484
21-40人430
41-60人398
61-80人390
81人以上376

参加等評価方式は、令和8年6月臨時改定の対象外であり、単位数に変更はありません1


テーブルの見方と活用ポイント#

自事業所の単位数を特定する方法#

基本報酬の単位数を特定するには、以下の3つの条件を確認してください。

  1. 人員配置基準 — 職業指導員等の配置が7.5:1以上であればサービス費(Ⅰ)、10:1以上7.5:1未満であればサービス費(Ⅱ)、指定障害者支援施設であれば施設版が適用されます
  2. 利用定員規模 — 事業所の利用定員に応じて「20人以下」「21-40人」「41-60人」「61-80人」「81人以上」の5段階から該当する列を選びます
  3. 平均工賃月額に基づく区分 — 前年度実績の平均工賃月額を「区分基準額の対応表」と照合し、該当する区分の行を選びます

この3条件が交差するセルの値が、事業所の基本報酬の単位数(1日あたり)となります。

中間区分新設によるクリフ問題の緩和#

旧8区分体系では、区分の境界付近で平均工賃月額がわずかに下がっただけで、報酬が大幅に減少する「クリフ(崖)効果」が生じていました。

たとえば、サービス費(Ⅰ)・定員20人以下において、旧区分(一)(837単位)の直下に旧区分(二)(805単位)が位置していたため、平均工賃月額が4万8千円をわずかに下回ると一度に32単位の減額が発生していました1

新14区分体系では、区分(一)(837単位)と区分(二)(805単位)の間に区分(A)(812単位)が挿入されたため、段階的な変動に緩和されています。具体的には、区分(一)→ 区分(A)で25単位の減額、区分(A)→ 区分(二)で7単位の減額となり、1回あたりの変動幅が小さくなっています1

定員規模による単位数の傾向#

全区分・全サービス費類型に共通して、定員規模が大きい事業所ほど1日あたりの単位数は低くなります1

  • 定員20人以下 — 最も高い単位数が設定されています。小規模事業所は利用者1人あたりの固定費負担が大きいことが考慮されています
  • 定員81人以上 — 最も低い単位数が設定されています。大規模事業所はスケールメリットが働くため、1人あたりの単位数が抑えられています

サービス費(Ⅰ)・区分(一)を例にとると、定員20人以下の837単位に対し、定員81人以上は666単位で、その差は**171単位(約20%減)**です1

事業所の経営においては、この定員規模による単位数の差と、実際の利用率(利用定員に対する1日あたりの平均利用者数の割合)を考慮したうえで、適切な事業規模を検討することが重要です。


よくある質問#

Q. 平均工賃月額方式と参加等評価方式は年度の途中で変更できますか?#

評価方式の変更は、原則として年度単位の届出により行います。年度途中での変更は認められていません。次年度の報酬算定に向けて、前年度の実績を踏まえたうえで、年度開始前に届出を行う必要があります1

Q. 令和8年6月改定の中間区分は、すべての事業所に自動的に適用されますか?#

中間区分は令和8年6月1日から施行されますが、適用にあたっては事業所の平均工賃月額に基づく区分の再判定が必要です。自事業所の前年度実績をもとに新14区分のどの区分に該当するか確認し、必要に応じて体制届の届出を行ってください1

Q. 区分(C)と区分(四)の単位数が同じなのはなぜですか?#

サービス費(Ⅰ)の定員20人以下の場合、区分(C)と区分(四)はいずれも738単位と同額です。これは、令和8年6月改定で中間区分を新設する際に、元の旧区分の単位数を変更しない方針をとったためです。同様に、区分(E)と区分(六)も一部の定員規模で同額となっています1


Footnotes#

  1. 厚生労働省「令和8年度 障害福祉サービス費等の報酬算定構造(見直し箇所)」p.26-28 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22