同行援護

同行援護の基本報酬(191〜697単位)と対象者・加算|区分認定不要(移動障害1点以上+他1点以上)・区分3は20%/区分4以上は40%加算(認定が必要)・盲ろう者向け通訳介助員の25%加算・基礎研修修了者90%・2時間ルール・早朝夜間深夜・特定事業所加算の盲ろう要件

公開: 2026年10月7日更新: 2026年10月7日

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同行援護の基本報酬は、所要時間30分未満191単位から3時間以上697単位+30分ごと66単位までの7区分で、居宅介護の身体介護とは別の単価表です1。対象者は障害支援区分ではなく、同行援護アセスメント調査票の「移動障害」の点数が1点以上で、かつ移動障害以外の項目のいずれかが1点以上の視覚障害者等で、区分認定を受けなくても利用できます23。

請求で間違いやすいのは、区分3の利用者に20%、区分4以上に40%の加算は区分認定を受けて加算対象として支給決定されていないと算定できないこと、盲ろう者向け通訳・介助員が盲ろう者を支援すると25%加算(ただし同行援護従業者養成研修一般課程を修了していない場合は90%の減算と併せて算定)、基礎研修課程修了者等は90%、1日複数回は概ね2時間以上の間隔、時間帯加算の境目の数え方といった点です145。本記事では、告示・告示543号・留意事項通知・Q&Aに沿って整理します。

全体像(単位数・1回につき)#

所要時間単位数
30分未満191
30分以上1時間未満302
1時間以上1時間30分未満436
1時間30分以上2時間未満501
2時間以上2時間30分未満566
2時間30分以上3時間未満632
3時間以上697+30分ごとに66

1

所要時間は現に要した時間ではなく、同行援護計画に位置付けられた内容を行うのに要する標準的な時間で算定します1。サービスコードは種類「15」で、日中30分未満が15-7687、基礎研修課程修了者等が15-7689(90%)、盲ろう者への支援が15-7691(25%加算)、区分3が15-7695(20%加算)、区分4以上が15-7703(40%加算)です6。

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対象者(区分認定は不要)#

告示543号第8号の基準は、同行援護アセスメント調査票(調査項目ごとに0〜2点)のうち「移動障害」の欄の点数が1点以上で、かつ移動障害以外の欄の点数のいずれかが1点以上であることです23。同行援護は障害支援区分の認定調査を受けなくても利用できます。ただし区分3・区分4以上の加算を算定するには、区分認定調査で区分3以上の判定を受け、加算対象者として支給決定を受けている必要があります。利用者が認定調査を望まない場合は加算の対象者として支給決定を行いません5。

障害児は5領域11項目の調査で支援の度合を判定し、短期入所の障害児支援区分2相当なら区分3、障害児支援区分3相当なら区分4の支援の度合として扱って差し支えないとされています5。

サービス内容#

同行援護は、視覚障害により移動に著しい困難を有する障害者等に、外出時に同行して移動に必要な情報の提供(代筆・代読を含む)、移動の援護、排せつ・食事等の介護その他の外出時に必要な援助を行うものです。事前に利用者の行動特徴や日常的な生活パターン等を情報収集し、援護に必要なコミュニケーションツールを用意するなど準備が必要です13。通勤・営業活動等の経済活動に係る外出、通年かつ長期にわたる外出、社会通念上適当でない外出は対象外です7。

従業者の資格による単位数#

従業者単位数
同行援護従業者養成研修一般課程修了者(相当する研修を含む)所定単位数
初任者研修課程修了者等・視覚障害者外出介護従業者養成研修修了者で、視覚障害者の福祉事業(直接処遇)に1年以上従事した経験がある者所定単位数
国立障害者リハビリテーションセンター学院視覚障害学科修了者等(視覚障害者の生活訓練の専門技術者)所定単位数
盲ろう者向け通訳・介助員で、令和3年3月31日に派遣事業で盲ろう者を支援した経験があり、令和6年3月31日に同行援護事業所の従業員であった者90%
基礎研修課程修了者等で、視覚障害者の福祉事業(直接処遇)に1年以上従事した経験がある者90%

14

加算#

区分3・区分4以上の加算(20%・40%)#

利用者加算
区分3(障害児は相当する支援の度合)所定単位数の20%
区分4以上所定単位数の40%

1

盲ろう者への支援(25%)#

盲ろう者向け通訳・介助員(都道府県の盲ろう者向け通訳・介助員養成研修事業の修了者等。指定都市・中核市や国立障害者リハビリテーションセンター学院の研修修了者を含む)が、対象者のうち**聴覚障害の程度が身体障害者障害程度等級表の6級に相当する障害を有する者(盲ろう者)に同行援護を行った場合に、所定単位数の25%**を加算します。告示543号第8号の2では、両耳の聴力レベルが70デシベル以上(40センチメートル以上の距離で発声された会話語を理解し得ない)、または一側耳90デシベル以上かつ他側耳50デシベル以上と定められています1245。

盲ろう者向け通訳・介助員が同行援護従業者養成研修(一般課程)を修了していない場合は、25%の加算と90%の減算を併せて算定します4。加算の要件としての盲ろう者向け通訳・介助員は、派遣事業に従事していることを要件としていません5。

2人の従業者による同行援護#

告示546号第1号の要件に該当する場合(移動中や外出先で体重が重い利用者に排泄介助等を提供する場合、エレベーターのない建物の2階以上から歩行困難な利用者を移動・外出させる場合など)は、それぞれの従業者について所定単位数を算定します。単に安全確保のために深夜に2人で提供した場合は、利用者側の希望で同意を得た場合を除き適用しません。2人のうち1人が基礎研修課程修了者等または盲ろう者向け通訳・介助員の場合は、その人の分だけ該当する単位数で別に算定します18。

早朝・夜間・深夜(25%・50%)とその他の加算#

加算単位数
夜間(午後6時〜10時)・早朝(午前6時〜8時)所定単位数の25%
深夜(午後10時〜午前6時)所定単位数の50%
特定事業所加算(Ⅰ)20%/(Ⅱ)10%/(Ⅲ)10%/(Ⅳ)5%
特別地域加算15%
緊急時対応加算100単位・回(月2回、拠点等は+50単位)
初回加算200単位・月
利用者負担上限額管理加算150単位・月
喀痰吸引等支援体制加算100単位・日(特定事業所加算(Ⅰ)算定時は不可)
福祉・介護職員等処遇改善加算(Ⅰ)イ44.6%〜(Ⅳ)30.2%

1

時間帯をまたぐ場合は、最初の30分は開始時刻が属する時間帯(開始時刻の時間帯の提供時間が15分未満なら多い方)、以降は30分ごとにその30分の開始時刻が属する時間帯で算定します。土日祝日の加算はありません9。

同行援護の特定事業所加算は、人材要件の選択肢として同行援護従業者養成研修修了者等や国立障害者リハビリテーションセンター学院視覚障害学科修了者等が30%以上、または盲ろう者等への専門性の高い意思疎通支援を行う者として都道府県知事の証明書の交付を受けた者が20%以上が加えられています(令和6年度改定で追加)。重度者対応要件は区分5以上・喀痰吸引等を必要とする者(障害児を除く)が30%以上((Ⅳ)は区分4以上等50%以上)で、割合は利用実人員で算定します21011。

所要時間と複数回算定#

1日に同行援護を複数回算定する場合は概ね2時間以上の間隔を空けます。居宅介護等の別のサービス類型と組み合わせる場合は2時間未満もあり得ますが、短時間のサービスを組み合わせて高い単価を複数回算定するのは適当でないため、同行援護の利用の間隔が2時間未満なら前後の同行援護を1回として算定します。身体の状況等によりやむを得ず短時間の間隔で提供する場合や、別の事業者の同行援護との間隔が2時間未満の場合は除きます9。

居宅介護の規定のうち、計画に基づく算定、派遣される従業者の種別の計画への記載、30分単位の支給量、交代した場合は1回として合計時間で算定、所要時間30分未満は20分程度以上、準備時間は含まないという取扱いは同行援護にも準用されます12。利用者が同行援護以外の障害福祉サービス等を受けている間は算定しません1。

計算例#

その他地域(1単位10.00円)で、同行援護従業者養成研修一般課程修了者が、区分4の利用者に日中2時間(計画上の標準時間2時間)の同行援護を行った場合113。

項目単位数
同行援護 2時間以上2時間30分未満566単位
区分4以上の加算 40%566×40%=226.4→226単位
合計792単位(7,920円)

同じ支援を基礎研修課程修了者等(1年以上の経験あり)が行うと、566×90%=509.4→509単位に40%加算204単位(509×0.4=203.6)で713単位です6。1級地(同行援護の単価11.20円)なら792単位は8,870円です13。

よくある質問#

Q. 障害支援区分の認定を受けていない人は同行援護を使えますか#

使えます。対象者の基準は同行援護アセスメント調査票の移動障害1点以上かつ他の項目1点以上で、区分認定は要件ではありません。ただし区分3・4以上の加算は区分認定を受けて加算対象として支給決定された場合に限られます25。

Q. 盲ろう者向け通訳・介助員が支援すると必ず25%加算ですか#

聴覚障害6級相当の盲ろう者を支援した場合に加算します。その介助員が同行援護従業者養成研修一般課程を修了していなければ、基礎研修修了者等と同じ90%の単位数に25%を加算します4。

Q. 盲ろう者向け通訳・介助員派遣事業と同行援護はどちらを使うべきですか#

利用者のニーズに応じていずれも利用でき、併用も可能です。例えば会議で頻回な通訳介助を要し交代要員として2人目が必要な場合に、同行援護と派遣事業を併用できます5。

Q. 午前に1時間、昼に1時間の外出を頼まれました#

同行援護の間隔が概ね2時間以上空いていればそれぞれ算定できます。2時間未満なら前後を1回として合計の所要時間で算定します9。

Q. 通勤の付き添いに同行援護を使えますか#

通勤や営業活動等の経済活動に係る外出、通年かつ長期にわたる外出、社会通念上適当でない外出は対象外です7。

Q. 障害児の区分3・4相当はどう判断しますか#

5領域11項目の調査で支援の度合を判定し、短期入所の障害児支援区分2相当を区分3、障害児支援区分3相当を区分4の支援の度合として扱って差し支えありません5。

制度上の根拠#

  • 報酬告示(平成18年厚生労働省告示第523号)第3の1 同行援護サービス費(注1〜15)、第3の2〜51
  • 告示543号 第8号(対象者の基準)、第8号の2(盲ろう者の聴覚障害の基準)、第9号(特定事業所加算)2
  • 留意事項通知 第二の2(3)同行援護サービス費 ①〜⑮(p.91〜97)34891012
  • 平成30年度報酬改定Q&A VOL.1 問43〜475、令和6年度報酬改定の主な改定内容 p.1911
  • 基準省令第4条第3項・第43条第2項7、サービスコード表 分冊1 同行援護 p.252〜6、単価告示13

Footnotes#

  1. 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成18年厚生労働省告示第523号)別表 第3 同行援護 (https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8477&dataType=0&pageNo=1) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11 ↩12 ↩13

  2. 厚生労働省「こども家庭庁長官及び厚生労働大臣が定める基準並びに厚生労働大臣が定める基準」(平成18年厚生労働省告示第543号)第8号・第8号の2・第9号 (https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8497&dataType=0&pageNo=1) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6

  3. 厚生労働省「令和6年度 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について」第二の2(3)同行援護サービス費 ①対象者、②サービス内容(p.91) (https://www.mhlw.go.jp/content/001494356.pdf) ↩ ↩2 ↩3 ↩4

  4. 同通知 ③同行援護従業者の資格要件ごとの所定単位数等、④盲ろう者の支援に対する加算(p.92〜93) (https://www.mhlw.go.jp/content/001494356.pdf) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6

  5. 厚生労働省「平成30年度障害福祉サービス等報酬改定に関するQ&A VOL.1」(平成30年3月30日)問43〜問47(p.17〜18) (https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000202216.pdf) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9

  6. 厚生労働省「介護給付費等単位数サービスコード表(令和8年6月施行版)」分冊1 同行援護 p.252〜(15-7687ほか) (https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001696433.pdf) ↩ ↩2 ↩3

  7. 同告示 第2の1イ(外出の範囲:通勤、営業活動等の経済活動に係る外出、通年かつ長期にわたる外出及び社会通念上適当でない外出を除く。第3・第4において同じ) (https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8477&dataType=0&pageNo=1)、厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準」(平成18年厚生労働省令第171号)第4条第3項 (https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100171) ↩ ↩2 ↩3

  8. 同通知 ⑤2人の同行援護従業者による同行援護、⑥1人が基礎研修課程修了者等又は盲ろう者向け通訳・介助員である場合(p.93〜94) (https://www.mhlw.go.jp/content/001494356.pdf) ↩ ↩2

  9. 同通知 ⑦同行援護の所要時間、⑧早朝、夜間、深夜の同行援護(p.94〜95) (https://www.mhlw.go.jp/content/001494356.pdf) ↩ ↩2 ↩3 ↩4

  10. 同通知 ⑨特定事業所加算の取扱い(p.95〜96) (https://www.mhlw.go.jp/content/001494356.pdf) ↩ ↩2

  11. 厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の主な改定内容」p.19(同行援護の特定事業所加算の人材要件に盲ろう者向け通訳・介助員等の配置割合を追加) (https://www.mhlw.go.jp/content/001216034.pdf) ↩ ↩2

  12. 同通知 ⑭その他(2の(1)の①及び②、③の㈡及び㈢を準用 p.97) (https://www.mhlw.go.jp/content/001494356.pdf) ↩ ↩2

  13. 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準第一条第一項の規定に基づき厚生労働大臣が定める一単位の単価」(平成18年厚生労働省告示第539号) (https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8493&dataType=0&pageNo=1) ↩ ↩2 ↩3

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